暗黒大陸を統一してザダーク王国を建国、発展させつつある魔王ヴェルムドールは、反魔族気運を低下させるために冒険者シオンとして聖アルトリス王国に身を置いて人類に害を成すもの、特に正体不明の魔獣アルヴァを狩っていた。
しかし彼の努力をよそに、人類領域であるシュタイア大陸には人間と亜人の対立構図が描かれ、戦乱の匂いが漂い始める。
その最中、ヴェルムドールの今後の方針を決定付けるものが最果ての海を越えて暗黒大陸に流れ着くのだった。


転機の第2巻。
亜人排斥論の行方、ロクナの提案、漂着物、メタリオの意志、神と勇者、ジオル森王国との交渉、御前演習までの話。
人類領域との融和の道を模索していたヴェルムドールが現在のシュタイア大陸の有り様を理解して人類との関わり方を決定する展開。
魔族側の活性に比して人類側の停滞、或いは退行は著しく、そのままでは戦争にもならないような状況だが、人類の神の思惑のきな臭さが単純な図式を打ち消している。
ここまでの話だと、神同士の代理戦争と、駒となる存在の抵抗みたいな感じの流れになっているな。


ロクナ、空振り(笑)。