旧家ミステリー。
祖母の勧めで始めた事務所は開店休業状態だったが初めての依頼っぽいものが百之喜太郎の下に舞い込む。
それは秘書・花祥院凰華の大学の先輩・芹沢達也からの依頼である。
端的に言えば達也の本家筋の桜池家の跡目騒動だ。
桜池家を訪ねた百之喜は現在仮に家を仕切っている桜池浪江が祖母・百千代の知己だったと解り、信用を得る。
この跡目騒動のオブザーバー的立場になった百之喜が「神さまの道具(ツール)」の本領を発揮して真実に近付いていく。
もものき事務所初仕事の第4巻。
時間を遡って百之喜の使い道を凰華が認識する事になる初依頼のエピソード。
相も変わらず活躍するどころか役にも立たない百之喜が事実解明に必要な人物を引き寄せまくるだけの話。
何だか状況説明だけで紙面が埋まっていき、「これ、大丈夫なの?」と思っていたら、ふと気付くとその人間関係そのものがストーリーの本線だと気付かされる。
上手いなぁ、やられたなぁ、と思わされるのである。
今回はあの『桐原家の人々』より複雑なんで大変だった。
凰華「開けっ放し!?ウチ、田舎に来てるのん?」(笑)。