本企画は新型コロナウイルス感染症による
舞台の中止や劇団の活動が途切れている状態をなんとかしようと
演劇に関わってきた者たちによる
新システム「デジタル劇場」(通称:デジげき)と
やはり同じ状況に立たせられている役者たちがタッグを組んで立ち上げられました。
デジげきでは
障害なく継続的に舞台ができる状況とは何か?を考えた時に
①新型コロナウイルス感染症の脅威を減らすために「スタッフ同士で密を作らない」
「観客との距離を絶対的なものにする」ということを基本としていますが
それだけではなく
②関係者の金銭的な負担を減らす
③場所・時間を問わずに作品を発表する場を与える
この点も練りこんで考えられました。
舞台にはどうしてもお金がかかります。
それを回収するために一生懸命チケットを売らなければならない。
アルバイトをすればお稽古に、実生活に支障をきたすでしょう。
その上毎回舞台を観にきてくれる知人友人の確保と、観客とのマッチングまでもが難しいわけです。
テレビや雑誌などで話題の舞台・役者であればそのような苦労は必要としませんが
「演劇をやってみたい」
「一度舞台を踏んでみて、もっとやりたくなってきた」
という役者が、そのチケットノルマに押しつぶされてしまうことは少なくありません。
それをなんとかカジュアルに表現する場所を作り上げる。
それがこの「配信システム」だったわけです。
デジげきメンバーは、舞台関係者で構成されているので
生の舞台は”体験”であって
配信はただの視聴にしか過ぎないことを痛いほど理解しております。
しかし、この配信という形を逆手に取った表現方法は、きっと新しい「何か」を生み出すことでしょう。
この企画を立ち上げるにあたり「利が感じられない」「それは舞台という表現に当てはまらない」という方もいました。
でもそれが舞台の本質であると考えます。
そして舞台はもともと個人にとっても社会にとっても「利」などありません。
むしろ個人や社会の「利」のための舞台とはなんなのでしょうか?
そんなものがあれば、それこそ想像の神の顔に泥を塗る行為だと思います。
正解もなく、問いかけることもない。ただ、そこに在るだけの存在。
だから人々はその舞台に心酔するのではないでしょうか?
デジげきでは、可能な限り皆さまの応援をしていきたいと思っております。
演出部