#がん治療研究 #鎮痛剤 #QOL
モルヒネ匹敵の鎮痛薬開発
依存性など副作用なし「医療現場に変革」京都大/時事通信

・ノルアドレナリンの制御機能をブロック
・肺がん手術後20名対象試験で有効性確認、'26-米で大規模治験
・'28実用化目指す

https://www.jiji.com/jc/article?k=2025080500067&g=soc

2025年8月、京都大学の研究グループは、モルヒネに匹敵する強力な鎮痛効果を持ちながら、依存性や重篤な副作用のない新しい鎮痛薬「ADRIANA」を開発したと発表しました。従来のオピオイドとは全く異なる仕組みで作用する新薬です。

「ADRIANA」は、生命の危機時に自然に分泌される神経伝達物質「ノルアドレナリン(NA)」に着目し、その制御機構をブロックすることで、強力な鎮痛効果を発揮します。2023~2024年に京都大学病院で行われた治験では、肺がん手術後の患者など20名で一定の有効性が確認されました。今後は2026年にアメリカで大規模な治験が行われ、2028年の実用化を目指しています。

現在、がん疼痛のコントロールで最強クラスの強オピオイドはモルヒネです。
適切なオピオイド治療によって、80-90%の患者さんの痛みがコントロール出来るとされています。
ただし、オピオイドには、長期使用による耐性、依存性リスクがあり、

動物実験でこの新薬ADRIANAは、モルヒネ級の鎮痛効果が確認されていますが、画期的なことは、依存性が確認されていないことです。
更に、肺がん患者さんに対する試験においては、従来モルヒネと比較して新薬の方が効果的であったようです。

今後、大規模治験を経て標準治療に適用されていくように願います。
急いで欲しいですね。