#がん治療
がん化学療法の効果を高めるSLFN11、そのメカニズムを解明/医療NEWS
●SLFN11はがんの約半分に発現、p53機能不全がんとは無関係→応用が可能
●がん医療に大きな変革をもたらす可能性

 

既にご紹介させていただいている内容ですが、医療NEWSさんの記事としてわかりやすく成文化されていますのであらためてとりあげました。

 

がん抑制遺伝子として有名なp53ですが、この遺伝子変異が半数のがんと関係しているとされています。多くのがん患者さんで、このp53欠損が見られるということです。

 

そして、この記事で紹介されているSLFN11もまた、がんの半数で見られる(≒半分でアリ、半分で無し)ものとのことですが、あれが抗がん剤がよく効くし、無ければ効きにくいのだとするものです。

 

大事なことは、そのp53とSLFN11ががんをやっつける(厳密に言えば自死に追い込むこことですが)ことにおいて、全く違う機構ということです。

つまり、p53が欠損していたとしてもSLFN11が存在していれば、道は十分にあるぞ、ということになります。

 

p53あり/SLFN11あり

p53なし/SLFN11あり

p53あり/SLFN11なし

p53なし/SLFN11なし

 

治療標的としてのp53はこれまで広く研究されてきているものですが、SLFN11についてはまだまだこれからと言えます。

 

ひとまずは、患者さんに最適な治療法を決めるためのバイパス手段として、後々には新しい治療法の開発領域としてSLFN11が活用されていくのだろうと思います。