#免疫療法
新規がん免疫療法の技術開発に成功 難治がんの治療開発に期待/北海道大
◎免疫細胞ががんを認識するための目印となる”MHCクラスI”を活性する新技術
◎動物実験で効果確認、免疫チェックP阻害薬併用で有用確認
◎転移がんへの効果も見込める

https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/240206_pr2.pdf

 

まだ動物実験での効果確認レベルではありますが、有望な研究が発表されました。

 

体の中にある免疫細胞は、がんであることを認識して、がんをやっつけに行くわけですが、認識にあたって目印となるものが抗原と呼ばれるものです。

 

そして、がんであることを「確証付けるもの」、つまり免疫細胞に対して確かにがんであることをお墨付きを与えるものが”MHCクラスI”というもののようです。

 

ところが、がんが恐ろしく機知に富むのは、このMHCクラスIを発現を抑えてしまうんです。

これによって、免疫細胞はがん細胞があっても知らん顔になってしまうというわけです。

 

この新しい技術はMHCクラスIの発現を活性化させ、免疫細胞によるがん細胞への攻撃を促すというものです。

 

さて、この技術で期待したいのは、転移がんへの効用です。

動物実験ではその効果が認められているようですから、転移・再発時の一手として有望と言えるのではないでしょうか。

 

この発表の説明である通り、免疫細胞に対して、がん細胞ががんであることを認識させることが出来ているうちは、がん細胞が体内で大きくなっていかないのではないかな、と思ったりもします。

 

そういう意味では、このMHCクラスIを活性化させる技術は、がん予防にも使えるもののようにも思えます。

 

もちろん、そんな簡単なもんじゃないはずですが、屁理屈としてはあるかな、程度は思いますね。