#がん治療研究
がん細胞を「抗がん剤工場」化、最新研究の驚く中身/東洋経済
1、アデノウィルスによる療法
2、マウスの腫瘍から取ったDNAを損傷させマウスに戻す=がんを”半殺し”にして戻す→免疫療法との併用で40%のマウスの腫瘍が完全消滅_強力にアポトーシスを誘導

https://toyokeizai.net/articles/-/706357

 

現在、神経膠腫に保険適用されるウィルス療法はヘルペスウィルスから改編したデリタクト注です。

作用構造はこちらの記事で説明されているアデノウィルスとほぼ同じだと思います。

 

デリタクト注を使用した悪性黒色腫対象の治験は、結果良好のようです。

 

ちなみに、株式市場を時に賑わすオンコリスバイオファーマ社のテロメライシンが改編アデノウィルス OBP-301 を使用しています。

 

放射線との併用で食道がん対象の治験が実施されていますが、解析結果がもうそろそろ出てくるはずです。

こちらも速報では結果良好のようです。

 

ウィルスの種類、がんの種類によっての使い分け、放射線など他の療法との併用など、ウィルス療法はこれからまだまだ発展する可能性があります。

理論上はどのような固形がんにも対応出来るようですので、近い将来への期待が大きい療法と言えます。

 

さて、こちらの記事ではもう一つの療法が提示されています。

これは、何でしょうかね。

 

私のような素人は、内容もよくわからずに「〇〇療法」などと言ってみたりもするのですが、こちらは何療法を言っているのでしょうか。

 

T細胞などの免疫細胞を体外に取り出して「強化培養」やチューンアップして戻すのではく、がん細胞DNAをズタズタにしても戻すというもの。

 

記事の説明がわかりやすいのですが、DNAズタズタでお先が暗くなったがん細胞は、「もういっそのこと殺してくれと免疫細胞T細胞に申し出て殺してもらう」つまりアポトーシスが起きるわけですが、この状態でがん細胞を体内に戻してやると、他の元気ながん細胞に対しても「アポトーシスや」とT細胞が判断して殺しにかかるというものです。

 

これ、凄くないですか。

マウス試験ですが、免疫療法との併用した場合、40%のマウスでがん細胞が完全消滅したとのこと。

 

免疫チェックポイント阻害薬の効果を上げるための併用療法が数々試験されていますが、こちらも有力になってくる気がします。