#がん治療研究
大きくなったがんを消失させる抗体ミメティクスの制癌剤結合薬の製造方法を開発 マウス実験で乳がんの消失に成功/東京大学
●がんの薬剤耐性細胞に効果的な制癌剤デュオカルマイシンを使用した薬物送達システム
●効果が高く副作用の少ない療法開発に期待
https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/news/release/20231013.html
抗原ミメティクスというのは、要するに、がんを精密に選び出してくっついていくような薬のことで、これとデュオカルマイシンというかなり強力な薬剤を合体させることに成功した→新しい抗体薬物複合体=ADCを作ることが出来た、というものです。
デュオカルマイシンという薬は、発見されてそれなりに経つ薬剤で、しかもがんに対する攻撃力も強いものですが、あまりにも細胞毒性が強いため、危なすぎて抗がん剤として人体で使用することは出来ないとされてきたもののようです。
そのモンスター抗がん剤とも言えるデュオカルマイシンが抗体ミメティクスと合体したわけですから、がん細胞のみにモンスターっぷりを発揮して、それ以外の正常細胞には影響を及ぼさない、というような薬が出来たということになります。
これ、ついに出来た、ではないでしょうか。
ヒト乳がん細胞移植のマウス実験では、がん細胞消失、他の臓器への影響少が確認されているようです。
何分、モンスターが入っていますから、ヒト臨床試験までのハードルが高いものと想像しますが、なんとかモノになって欲しいところです。期待します。