#肺がん #たばこ
禁煙した人は肺がんになっても生存期間が長くなる/日経Gooday
●HU、'92~'22の肺がん登録者5594人分析
生存期間→非喫煙者(喫煙経験無し)58.9ヵ月、禁煙者51.2ヵ月、喫煙者34ヵ月
●病期考慮での死亡リスク→非喫煙者比で禁煙者1.26倍、喫煙者1.68倍

https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/15/050800004/090800232/

 

30年の長期間で対象が5594名と多めなので、高精度な分析と言えます。

 

喫煙と肺がん、特に非小細胞肺がんは因果関係がはっきりとしていますから、吸う人と吸わない人とでは罹患率がそもそも違います。

 

それでも、”なる時はなる”のががんなわけで、やはり肺がんもそうなのですが、それで・・・肺がんになった場合に、吸う人、吸うのを止めた人、吸っている人でどれほど違うのか、というのがこの研究です。

 

結果から、見るべきポイント。

生存期間中央値の比較で、”これまで全く喫煙経験が無い人たち”と”以前は喫煙していたが禁煙した人たち”で7.7ヵ月ほどの差。

これを大きいとするのか小さいとするのかは人ぞれぞれだと思うのですが、私はいざがんに罹った時のことを思い浮かべると、とても大きいと思っています。

 

一方、”喫煙している人”は34ヵ月ですから、喫煙経験が無い人たちとの比較では2年も予後が違うということになります。大きいですね。

 

そして、がんばって禁煙した人との差も17ヵ月あります。ほぼ1.5年です。

例えば新療法の臨床試験で、「従来の療法と比較して1.5年の予後延伸」という結果が出れば、これはスゴイ、となります。

 

肺がんに関して言うと禁煙は、効果のある新療法を受けるに値する対策、と言えそうです。