#口腔がん #肺がん
口腔/頭頸部・肺がんのEGFR阻害薬耐性、AXL阻害薬で防げる可能性/医療NEWS
●両がん種で高発現率のEGFR遺伝子異常→阻害薬は効き目があるが薬剤耐性が問題
●問題因子「YAP」を活性化させてしまう「AXL」を同定→EGFR阻害薬とAXL阻害薬併用で増殖を抑制
https://www.qlifepro.com/news/20230825/axl-yap-egfr.html
広島大学さんの研究です。
小難しいお話ですが、、、
EGFR遺伝子変異というのは、肺がん患者さんにかなり高い確率で見られるものとして有名でして口腔がん患者さんいも非常に多いものです。
この変異を妨害するEGFR阻害薬(イレッサとかタグリッソ)は結構効くのですが、薬剤耐性が出来てそのうち効かなくなくなってしまうという問題があります。
この薬剤耐性の正体を追究していく中で、広大さんは既に、YAPと言われるものが活性化している現象まではつきとめていました。
EGFR阻害薬は、このYAPを一時的に抑え込むのですが、そのうちまた活性化してしまう現象が起きており、これが薬剤耐性の正体であることまではわかっていたということです。
今回、そのYAPを活性化させる原因の大元であるAXLというものが見つかった、そして、そのAXLを阻害する薬を投与すると、YAPが不活性になってがん細胞の増殖が止まりました、と。
これは、ヒトでの成果ではありません、まだ。動物か試験管です。
また、EGFR阻害薬とAXL阻害薬を併用投与すると、それぞれ単独で投与するよりも優れてYAPを不活性化すること=がんの増殖を抑制することがわかった、とのことです。
ヒトに用いられる薬の開発はこれからですが、次世代の有力候補になりそうです。