#がんワクチン
個別化がんワクチン+ペムブロリズマブ(キイトルーダ)併用の結果に新たな期待//ケアネット
◎切除後悪性黒色腫患者157名対象試験→キイトルーダ単剤と比較で遠隔転移or死亡リスクを65%減少
◎「ネオアンチゲン療法の可能性を広げた、他のがん種にも期待」
https://www.carenet.com/news/general/carenet/56609
コロナの功罪は、mRNAワクチンの技術がいっきに広まったということです。
このワクチンが万能というわけではなく、今後は長期的な有害事象についても調査されていくことになるとは思います。
ただ、創薬の速度を上げ、対症的な療法または予防法として優れた効果が発揮されるのは”確か”と言えるレベルに来ている感じがしています。
こちらの悪性黒色腫の方に対する試験は、既に紹介させていただいていると思いますが、また記事が有力メディアに上がりましたのであらためて。
キイトルーダは免疫チェックポイント阻害薬の代表選手と言える薬ですが、このmRNAワクチンとの併用が、一つの高効果発現のモデルになってくるかも知れません。
気になるのは有害事象→副作用ですが、キイトルーダ単剤の場合は18%、ワクチン併用の場合は25%とそれなりに増加する傾向はあります。
ただし内容としては、疲労感がある60.6%、注射部疼痛55.8%、悪寒50.5%と、ほとんどの事例で”大したことはない”部類に入るのかなとは思います。
不意の免疫反応について、一定発生するリスクはあるのかなあ、と思います。
副作用の心配以上に期待することは、他のがん種への適用です。
こちらは悪性黒色腫試験ですが、今後、このワクチンの試験は一定のスピード感をもって展開される可能性があると見ます。
免疫チェックポイント阻害薬の適用済がん種が結果的に優先になってくるかも知れません。
期待は大きいです。