#肺がん
進行非小細胞肺癌、腫瘍治療電場療法(TTフィールド)を標準治療に上乗せで全生存期間(OS)改善/CareNet
◎OS中央値→TTフィールド上乗群13.2ヵ月:標準治療群9.9ヵ月
◎1年OS→53%:42%、3年OS→18%:7%
https://www.carenet.com/news/general/carenet/56572
昨日ご紹介したTTフィールドに関して、臨床試験結果が出ていましたので追加で上げます。
進行肺がん患者さんへの標準治療のみの場合と標準治療にTTフィールドを加えた場合での数字ですが、明らかに全生存期間が延長しています。
標準治療は、免疫チェックポイント阻害薬、ドセタキセル使用群がありますが、ドセタキセル群ではあまり効果が大きくなかったようです。
また無増悪生存期間では、標準治療のみもプラスTTフィールドも効果に差は無かったようで、あくまでも「生存期間の延長」という効果が確認されたとなるようです。
こちらの試験は、第三相試験となりますので、結論的な意味合いがあります。
【抜粋】 「TTフィールド療法は第III相試験(LUNAR試験)において主要評価項目を達成した。TTフィールド療法は、プラチナ製剤で治療中または治療後に進行が認められた転移を有するNSCLCに対する標準治療の選択肢として考慮されるべきである」
というような結語になっています。
この臨床試験は、既に治療をいくつか行った患者さんでの実績数値ということになりますが、初期治療としての試験も進行しているようで、要注目かと思います。
TTフィールド単体での”威力”は、化学療法や放射線治療とは比較にならないのかも知れませんが、常時着用することで薬の効果が上がるという簡便さは、標準治療を補なうものとして優れているかと思います。
今回は、肺がんでの試験となりますが、肺がんで可能であれば他のがん種でも、という可能性も十分に感じさせてくれるものです。
これは私のアホな発想ですが、TTフィールドの安全性が更に確認されるならば、将来的には「腹巻」のように装着しながら就寝し、がんの発生予防、再発予防につながらないものか、などと妄想しています。