#がん悪液質
進行がんの全身悪化に関わるタンパク質を発見
生存率やQOL改善に期待/サイエンスパトロール
◎がん細胞が出す「ネトリン」→脂肪をエネルギーに変えるカルニチン量を低下させる作用
◎がんが体にありながら余命を延伸できる方法に可能性
https://scienceportal.jst.go.jp/gateway/clip/20230606_g01/
こちらも既に紹介させていただいているものですね。
個人的には最も注目する研究の一つです。
ステージ4など、いわゆる末期と言われる進行がんの場合、治療目標はがんを体から除去するのではなく、延命することになってきます。
このことを、場合によっては「何もできない」などという表現で言われることがあるのですが、そうではありません。
ケトン食でどこまで延命出来るか、という臨床試験が実施されていますが、主宰の山崎医師の言葉で印象的なのは「がんがありながらも延命していくことは、がんが治ると同義」ということです。
人間には寿命があります。
つまり、がんがあるか無いかに関係なく、全ての人はこの世から去るわけです。
たとえがんがあったとしても、その時期を遅らせ続けることで、がんが無い人とそれほども変わらない人生を全う出来ればよいじゃないか。
私はそういうものだと理解しています。
これを解決するための大きなてがかりとなるのが、このがん悪液質にどう対抗するかです。
ショウジョウバエの実験にもある通り、がん細胞そのものの増幅とは関係なく、がん細胞が出す物質による全身症状によって、死に至るケースが非常に多いということです。
その物質(ネトリン)が特定できたことが今回の大きな成果と言えます。
私はこの記事からもう一つヒントになるなと感じることは、やはり食べれることは正義だということです。
がんが出すネトリンの全身作用というのは、要は、カルニチンを減少させて生命維持に必要なエネルギー産生を阻害してしまうということです。
そして、カルニチンや同等の働きのあるものをショウジョウバエに与えたところ、延命したと言うのです。
カルニチンって何かと言えば、肉に入っているものです。
肉や魚と言った、動物の筋肉部分を食することが出来るということは、サバイバルに大いにつながっている可能性が高いのではないでしょうか。
このネトリンを阻害する研究は、なんとなくそこまで難しいものではないように思います。
わりと、阻害、については、能ある物質が見つかることが多いからです。
期待します。
末期がんでも長生き出来る方法の開発を。