#多発性骨髄腫
多発性骨髄腫で、移植のために幹細胞の動員を促進
◎「自家造血幹細胞移植」が可能な患者の大幅増見込む
◎新規化合物「モチキサフォルチド」投与の90%以上で造血幹細胞・前駆細胞の増加を確認(プラセボ26%)
◎他の遺伝子治療にも有望
配信:nature asia
https://www.natureasia.com/ja-jp/research/highlight/14462
著名中の著名ジャーナルであるネイチャーメディシンに4/17掲載されたばかりの論文からです。
まだ地味なニュースですが、かなりのインパクトがあるかも知れません。
自家造血幹細胞移植は、多発性骨髄腫に限らず悪性リンパ腫や白血病などの血液がんと呼ばれるがん種においてメジャーな治療法です。
患者さん自身の血液から造血幹細胞を取り出して、それを化学療法で集中強化して体に戻すというものですが、HSPC(造血幹細胞・前駆細胞)が患者さんの体に十分に無いと、そもそも取り出すことが出来ないという困難があります。
しかも、それはこの療法を実施しようとする患者さんの40~50%に認められる、とのこと。
そして今回、多発性骨髄腫の患者さんに対して実施されたこの試験では、モチキサフォルチドという化合物を注射すれば、その90%以上の方で治療に十分な量のHSPCが”増産”されたというのです。
単純計算で恐縮ですが、同療法が出来ない方のほとんどの方で、それが出来るようになる可能性を秘めているということです。
今後大注目ではないでしょうか。
著者は、ワシントン大学セントルイス校、UCLAの研究者らです。