#緩和ケア #がん共存療法
がんステージ4の緩和ケア医・新療法の臨床試験を始めた理由・山崎章郎さんとの再会⑤
◎コンセプト:ステ4に特化し、治す=がんを消滅させるのではなくがんとの共存期間を如何に長く出来るか→がんを暴れさせずに共存
◎心のサポート
配信:Yahoo
https://news.yahoo.co.jp/byline/nakanokaori/20230201-00333646
緩和ケアのお医者様であり、ご自身が大腸がんステージ4の患者さんである山崎章郎氏のお話。
先日も取り上げさせていただきましたが、注目されているようです。
私もかなり注目している臨床試験です。
山崎氏の考え方、というか現実なのですが、ステージ4になると、なかなか完治を目指すというのは難しくなるわけです。
完治しないのに、がん細胞を殺傷しようとする抗がん剤治療が標準治療となっており、それを受けなければ緩和ケアも受けられない。
よく知られるように抗がん剤治療というのは、厳しい副作用にどこまで耐えられるかの一面があり、これに耐えられるうちは生きれるけれども、もうだめだ、となれば生き続けることは出来ない、というような状況が当然となってしまっている。
これはいかんでしょう、と。
抗がん剤治療を受けなくても、つまり、無理にがん細胞を殺傷しようとするのではなく、食事(たしかケトン食)などでがんは体にありながらもおとなしくさせる期間を出来るだけ長くしていこう、というのを臨床試験されるのです。
驚きではあります。抗がん剤を継続した場合と放棄して食事療法を選択した場合、どちらの方が長く生きられるか、の試験になるはずです。
命がけなんです。
これを実施するにあたって、山崎氏にはそれを試験するだけの価値をご自身のご経験から見出しておられることがわかります。
氏はご自身が大腸がんのステージ4となり、ある時から抗がん剤治療を中止されました。
もしがんが暴れ出したとしても、対処する方法はまだある、と踏んでの決断で、決して抗がん剤がしんどいからもうやめます、あきらめます、というものではないことを申し添えます。
そして、抗がん剤をやめた途端、体調がものすごく良くなり、がんも幾分減少傾向にあるとようなのです。
恐らく、恐らく食事生活として実施されているのが、氏いわく信じるに足るエビデンスがあるケトン食の食事療法のようなのです。
一口にステージ4と言っても、患者さんによって状況が違うわけで、様々です。
治癒が見込めるケースもあるでしょうし、もっと厳しいケースもある。
だから、山崎氏のやり方がベストであるかどうか、臨床試験の結果が出たとしても言い切れるわけではありません。
しかし、こういうやり方もあるんだよ、という医療としてのQOLの高め方について、大きな大きな一石になると思います。
山崎氏が記事のインタビューで述べておられますように、緩和ケアには改善していかなくてはならない点がまだまだ沢山あります。
この動きというのは、どのように改善していけばよいのか、一つの道しるべになる可能性があるだけに、やはり注目しています。