【記事リンク↓】配信:日刊ゲンダイ
駒込病院名誉院長の佐々木常雄先生ご寄稿による連載記事「がんと向き合い生きていく」
佐々木先生がこれまで現場でご経験されたことを、実状、思いとして綴られているものです。
今回は46歳男性、胃がんステージ2診断の方のケース。
診断後、すぐに切除手術を受けられました。
入院中、同じ胃がんで同じ病期の年齢が近い方と友人になられました。
お医者様からは、大丈夫(再発は)だと思うが念のため、ということで1年間の抗がん剤治療を受けることになりました。
新しいご友人の方も、同じ治療を受けられていました。
10ヵ月目にリンパ節に再発が発見されました。
一方、ご友人には再発はない。
それで、お医者様に思い切って聞かれました。
※抜粋「担当医から『きっと再発することはないだろう』と言われながら、自分は再発し、同じステージの友人には再発がない。どこに何の違いがあるのか」
お医者様
「その違いが、私たちにも分からないのです。この病院では、ステージ2では75%の方は再発していません。病理の検査結果でも、がん細胞の増殖に関係するタンパク質の『ハーツー(HER2)』は陰性でしたし……。それよりも、まずは治療を一緒に頑張りましょう。リンパ節転移が完全に消えた方もいらっしゃいます」
ご本人さんのご真情を思うと、心が苦しくなります。
これ(→同じ治療を受けている同じがんなのに、ある方には再発し、ある方は再発しない)は、割とよくあることのようです。
お医者様も現実的なお答えをされていますね。