オンコロ2021.11.17
【抜粋】
がん免疫療法は、CAR遺伝子導入T細胞(CAR-T細胞)やCAR遺伝子導入NK細胞(CAR-NK)などの免疫細胞を利用した治療が登場し、これらは一部のがんに劇的な治療効果を発揮することが報告されている。金子教授ら研究グループは、これまでにiPS細胞を介した抗原に特異的な再生T細胞や再生NK細胞製剤の開発を進めており、HLAホモiPS細胞を用いた再生免疫細胞は、複数の患者に投与が可能で、供給の安定性も見込める。また、ゲノム編集による免疫細胞の機能強化や細胞疲弊の回避などにも対応が可能であるという。
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同日行われた記者説明会にて、金子氏は他の免疫細胞療法と比較した強みについて、「他施設でも別の免疫療法の治験が進んでいますが、免疫細胞療法として本研究のiPS細胞を使うことは移植後の拒絶反応が少なく、多くの患者さんに安定して供給することができます。安全性と有効性を確認して、患者さんに提供したい」と述べている。