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抗がん剤治療は「手術の補助」で行うのですか? | ヨミドクター(読売新聞) (yomiuri.co.jp)
ヨミドクター20210818
これはわかりやすくて、大変に丁寧な説明だと思います。治療の意図を理解する上で役立つ記事かと思いました。
・・・・・・・・・・抜粋・・・・・・・・・・
術後薬物療法の目的を理解するためには、まず、「全身治療」と「局所治療」の違いを知ることが重要です。手術や放射線治療などは「局所治療」と呼ばれ、腫瘍やその周囲に対して大きな効果を発揮しますが、狙った場所以外への効果はありません。一方、抗がん剤やホルモン療法などを用いた薬物療法は、血液に乗って全身に行き渡り、効果を発揮するため、「全身治療」と呼ばれます。
もし、早期がんで、病変が最初の臓器や周囲のリンパ節にとどまっているのであれば、その病変を手術で取り除く局所治療だけで病気をゼロにできるはずです。しかし、局所治療で、目に見える病変を全部取り除いた後でも、一定の割合で、遠隔転移が発生することがわかっています。早期がんの状態であっても、がん細胞は血液中を漂っていて、それが種となって遠隔転移を引き起こすと考えられています。
全身治療は、そのような、血液中を漂っているがん細胞を根絶するために行います。塊を作った腫瘍を取り除く局所治療も重要ですし、全身に広がっている可能性のあるがん細胞をやっつけて遠隔転移を防ぐ「全身治療」も重要です。どちらの治療も、がんを根治させるのに欠かせない治療と言えます。
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