行きつけのお店で酒を飲んでいると、

店のアルバイトの若い女の子が、行政書士試験勉強中でした。

実務にも興味があるということだったので、

名刺をお渡しして、後日事務所に遊びにおいで、と伝えると、

本当に数日後、事務所へやってきました


受験生に会うと、嬉しくなります。

一昔前の行政書士試験は、現在の水準よりもかなりレベルの低い試験でした。

その試験にほとんど準備せずに合格してしまった私は、

受験時代の苦労を味わうことはありませんでした。

現在の受験生は、みんな苦労しているようです。

努力している方を見ると、嬉しくなってしまうのです。


一応、皆さんに説明することにしています。

①資格を取ったからと言って、仕事が取れるわけではない

②資格を取ったからと言って、実務能力があるわけではない

③中小企業の社長さん達の方が、下手な合格者よりもよほど"法律の知識"がある

④士業は商売だから、経営センスがなければ資格は生かせない

⑤あなたの人生で、行政書士が必要になったことは何度ありますか?
たったその程度しか、社会に行政書士に対する需要はない

⑥難しい資格試験に合格したからと言って、誰も尊敬なんてしてくれない

⑦商売が成り立たない行政書士も多く、彼らは需要がないことを"資格のせい"にして、自分自身に需要がないことを認めない。
だからすぐ、別の資格を取ろうとする。


上記は全て事実ですから、額面通りに受け止めていただきたいと思います。

私が行政書士の新規参入を恐れて受験生に受験を断念させるために言っているのではなく、

また、自分の鬱憤を晴らすために毒を吐いているわけでもありません。

事実、多くの行政書士が事業として成り立っていないのです。

合格すれば何とかなる、と思って勉強に専念している人が多いと思いますが、

多分合格しても、何ともならないでしょう。


ただし、一握りの人だけが、この業界で補助者を雇い、

行政書士業を事業として成立させているのです。

ところで、行政書士を事業として成立させることは、相対的に簡単なのです。


ラーメン屋、エステサロン、タバコ屋、中古車販売業…

世の中には、無数の事業が存在します。

これらの業種でも、成功する人は、ごく一握りのはずです。

それらの商売を成功させるセンスのある人は、

行政書士業を開業しても必ず成功、とまでは言いませんが、

高い確率で成功するだろう、と私は思っています。


資格試験制度によって新規参入が規制されているのですから、

価格競争のあおりはあまり受けません。

新規事業を興すには、行政書士業は楽なのです。

(他の事業の経営経験があっての意見です。)


ただし、開業後に、大きく事業を拡大するのには、

行政書士業は全く向いていないというべきでしょう。

年商1千万に到達させることは比較的容易に可能ですが、

年商1億というと、非常に困難、というのが行政書士業なのです。

(年商1億は、中小企業の決算書を読めばザラの数字ですが、行政書士業では厳しい)