術後1年が経ちました。

あっという間でした。

つらつらと今の気持ちを書いておきたいと思います、長いです。

 

妊娠19週の時にファロー四徴症が判明し、そこからは怒涛の日々。

娘は、大動脈が通常とは異なる向き(右向きのアーチ)だったため、50%の確率で22番の染色体異常の可能性があると言われていました。

正式には22q11.2欠失症候群(22q)と言います。

 

そこから22qのこと、ファローのこと、勉強し続ける毎日。

羊水検査の結果、幸い染色体異常は見つからず、ファロー四徴症単体の心疾患とのことでした。

妊娠39週で、NICUチームも立ち会いの元、万全の態勢での計画分娩。

子宮口を開くまで12時間、そこから人工破水して12時間。

3500gで元気に産声をあげて産まれてきてくれました。

もしかしたら産声は聞けないかも、と思っていたので、ホッとしたのを覚えています。

すぐにバイタル確認でNICUチームに引き取られましたが、酸素のチューブが入れられることもなく、カンガルーケアも少しさせてもらえ、「思っていたより状態が良いわ!安心して!」とナースに言われました。

その後、娘はすぐにNICUへ運ばれて、精密検査。

幸い、肺動脈の狭窄が思っていたより軽く、呼吸も問題なく出来ていて、サチュレーションも99%。

一晩でNICUを出ることができ、生後すぐに必要と言われていたシャント手術(肺に酸素を送るための手術)をせずに、私の退院と一緒に自宅に帰ってくることができました。

 

そして、体重5キロを超えた生後2ヶ月半の時に、根治手術。

人工心肺を使っての開胸手術を行い、10日間ほど入院し、無事に退院、現在に至ります。

自己弁は温存出来なかったため、人工弁が入りました。

術後すぐは、うつ伏せ、脇から抱き上げる抱っこが禁止等の制限がありましたが、その後は運動面生活面での制限は何もなく、大きな病気をすることもなく、すくすくと成長しています。

発達の専門医に定期的に診てもらっていますが、発語がやや遅れ気味なことを除いて、何ら発達の遅れは出ていません。

 

ファロー四徴症は、手術の成功率が95%~と高いですが、手術をしたからといって、全てがクリアになるわけではありません。

今後も定期的な検診が必要だし、娘はいずれ人工弁の交換手術が待っているし、なんらかの制約も出てくるかもしれません。

不整脈や心不全など命に関わる病気に繋がるリスクももちろん高く、健康状態によっては就労に影響を及ぼす可能性もあります。

女性として、結婚や出産へのハードルもあります。

今後もずっと共存していかなければいけない疾患です。

大きな手術痕のせいで辛い思いをすることもたくさんあるだろうし、成長するにつれ、いろんな壁にぶち当たるのだと思います。

いつか娘が大きくなったときに、思春期に入ったときに、お母さん何で私を産んだの、こんな身体なら産まれてこなければ良かった、と言われるかもしれません。

産前にお腹の赤ちゃんの病気のことが予め分かっていたママたち皆が同じ気持ちかもしれません。

大切な我が子が今後歩むであろう道が決して平坦ではないことを、生まれ持って他の人よりハンデがあることを、予め分かっていたのに、それでも産むと決めた私たちの決断はただのエゴなのかもしれない。

それでも、私たちは会いたかったから。

あなたに会いたかったから。

娘が産まれ、より一層その気持ちが強くなりました。

1日1日、喜びと幸せを感じています。

 

娘は幸いファロー四徴症の中でも症状が軽い方ではありましたが、根治手術を終え、同じ月齢の赤ちゃんと変わらずに成長している姿を見ていると、ファロー四徴症は確かに大変な疾患ですが、それだけで中絶を考えなければいけないほどのものとは私には思えません。

古い調査結果ですが、2007年のイギリスの論文では、この疾患が判明したうちの50%以上が中絶を選択したとのこと(うち染色体異常も含む)。

10年以上前の調査ですし、全体の母数も130件ほどだったので、正確性に欠ける&今は状況が変わっているかもですが。変わっていてほしいと思います。

 

もちろん各ご家庭でのいろんな事情はあるでしょうし、ファロー四徴症の病状も個人差があり、かつ染色体異常の有無で合併症の有無も変わってくると思います。

それでも、もしお腹の赤ちゃんの病気がわかって、それがファロー四徴症で、悩んでいるママが居たら、大丈夫だよきっと元気になるよ、と伝えたいです。

いまの医療はすごいです。赤ちゃんの生きる力はもっとすごいです。

どうかどうか、その力を信じてあげてほしいと思います。

 

 

 

先天性疾患を持つ赤ちゃん、ママたち、ご家族が、どうか健やかに、自由に生きていける社会でありますように。