舞城王太郎 - 土か煙か食い物
- 舞城 王太郎
- 煙か土か食い物
ちらほらと聞く名前に、
「これが噂のMaijohだ!圧倒的文圧を体感せよ!」
というコピーにひかれて購入した舞城王太郎の「土か煙か食い物」 。
あらすじはアマゾンより伐採。
腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが?ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー!故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。
舞城王太郎初体験。
な、なるほどね。
確かに「圧倒的文圧」だわ。
テンポがとても早く攻撃的、いや暴力的な描写。
どこまでが作者の色でどこまでが作品の色なのかはまだ一冊しか読んでないので判断できないが、この描写はすごいインパクト。
登場人物がどれも強烈な個性をもち、話のスケールがでかい。
簡単に言えばぶっとんでる、そんな感じ。
中身が濃い分、主人公兄弟の名前を一郎二郎三郎四郎とシンプルにした所がよかったと思う。
ストーリーは連続主婦殴打事件を主人公四郎が解決していくように進んでいくのだが、
それより主人公一家の昔話や兄二郎にまつわる話のほうが断然おもしろく、そっちにひきこまれる。
その分最後の方はしりすぼみ的な感じが否めないが、設定で十分楽しんだかも。
好き嫌い大きく別れる作者だとは思うが、
自分は割と好きな方だと思うので他の作品もぜひ読んでみたい。
最後に、特に印象に残った作中の言葉を。
「復習は犯罪の父。貧乏は犯罪の母。」
うーん、なるほど。