石田衣良 - 4TEEN
- 石田 衣良
- 4TEEN
★★★★★★★☆☆☆ 7
(Amazonより内容紹介)
180センチ、100キロの巨漢、ダイ。
ウェルナー症候群という難病のナオト。
勉強が得意なジュン。
かっこいいことを言ってもどこかイケてない、テツロー。
月島中学に通う中学二年生四人組が一年間で経験する様々な出来事。
入院中のナオトの許に大まじめで「エンコー」の女子高生をプレゼントし(「びっくりプレゼント」)、
過食・拒食を繰り返す同級生とつきあい(「月の草」)、
自転車旅行と偽って2泊3日で新宿の町を探訪し(「十五歳への旅」)……。
この町でぼくたちは恋をし、傷つき、死と出会い、いたわり合い、そして大人になっていく。
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人気作家・石田衣良の直木賞受賞作でもある14歳の少年たちの日々を描いた青春ストーリー。
田舎でサッカー・ゲーム・受験勉強にあけくれただけのウブな中学校生活を送っていた僕にとっては
彼ら東京っ子の中学校生活はなんだかとってもませていて、リッチで冒険的すぎる気もしたが、
中学生ならではの感性はやはり共通していて、共感しやすく、どこかすがすがしく、どこか懐かしい。
個性ある(よく学校にいるような)キャラクターの中でも、いわゆる普通の標準的な中学生を語り部として
主人公にしたのも共感しやすい・物語にのめりこみやすい要因の一つだろう。
日本人の多くは自分が”普通”だと思っているからね。
ただ、やたらと泣いたり真剣に話し合ったりする場面がでてくるけど、
実際には中学生はのころって恥ずかしくてそんな真剣に自分の心のうちを明かしたり出来ないと思う。
それでも、いわゆる”王道的”な青春ストーリー。
爽やかな気分に浸るにはもってこい。