「はぁ・・・はぁ・・・ はやく行かなきゃーっ!」
薄暗い洞窟から、光のある入り口に向かう。
「アミさん、やっぱりこの先に・・・!」
「うん、いるはずだよ!」
息を切らしているが、そんなことは関係ない・
一秒でも早く、目的地にいかなければ。
「急いで・・・ ぬいぐるみさんを助けなきゃ!」
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前回のあらすじ
記憶を元に戻すための水晶を手に入れるため、洞窟の奥に向かうアミティ達。すると、後からリデルが追いかけてきた。リデルは、先ほどくろいシグに会ったことをアミティに話し、そして、りせぱを探していることを知らせた。二人の関係を知るため、二人はくろいシグに問うが、それは全くの別人であることがわかった。
アルル「あれ、今回もボク達出番ないの?」シェゾ「・・・もしかしたら、もう二度とないかもしれないな」アルル「ええっ!?そりゃないよー!シェゾとケンカして終わるなんて!」シェゾ「こっちのセリフだっ!」
ラフィ「おーほっほっほ!ついに、ついに出番が来ますわっ!!」
シェアル「・・・えっ!?」
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part18
「ついたー!!」
暗闇の外にようやく出た、二人。
すかさず、辺りを見回す。
「入り口においてあるって、言っていましたよね?」
「うん、そうだよ。・・・あ、もしかしてこれかな!」
アミティのひとさし指の先には、白い袋。
『ふんぬー あんがー』
「ほら、この声!もしかしたら!」
「ぬいぐるみさん・・・ですね」
二人は、少しずつ距離を縮める。
「アミさん、もしものことがあったら・・・」
「うーん・・・ 一応、ぷよ勝負の用意で!」
「あ、はい・・・っ」
リデルは少し不安そうな表情を見せたが、足は止めなかった。
アミティはそれを確認した後、
「それえっ!!」
袋を動かし、中に入っている何かを出した。
すると・・・
「ふんぬー あんがー ・・・おや?」
「あ、やっぱり!」
「よかった・・・ 本物ですね」
なんと りすだか くまだか わからない ぬいぐるみが はいっていた!▼
「地の文さん、りすせんぱいですっ!あとゲームみたいな表記やめてくださいっ!!」
「りんごちゃん、地の文にツッコミ入れていいの?★」
「あれ?りんご、まぐろ!・・・あ、クルークも」
「はぁ・・・はぁ・・・ 僕を忘れるなっ!・・・はぁ・・・はぁ・・・」
洞窟から、りんご、まぐろ、かなり疲れた様子のクルークが出てきたのを見て、
「みんな、どうしたの?」
アミティは首を傾げる。
「僕達も、黒色の少年に話を聞いたんだ★」
「かなり長かったよ・・・」
クルークは、げんなりした様子で答えた。
まぐろはそれに目を向けながら、
「りすせんぱいが、少年の探しているロボットと、間違えられてるんじゃないかって思って★」
と、続けた。
「そっかー、みんなもあたしたちと同じことを考えていたんだね!」
「ふう・・・ まもなく窒息死するところであった」
「りすせんぱい!ダメですそんなのっ!!」
「あ!ちょ、お前らっ!!」
洞窟の中から、誰かの声が響く。
「何てことをしてくれたんだっ!」
それは・・・ 先ほど話題になっていた、黒色の少年。
後ろには、同じ顔の水色の少年が。
「あ、ダブルシグ!」
「何だい?そんなに怒って・・・」
「何だいじゃないっ!何故袋からそいつを出した!?」
黒いほうのシグは、薄暗いオーラを出し始める。
「さっきから言ってるだろ!そいつは、凶悪なロボットなんだっ!!」
足に生えていた翼が、だんだんと大きくなり、黒いシグの触覚(らしきもの)を越えた。
「わわわ、まってまって!誤解だよっ!!」
「問答無用!!」
「これは、ぬいぐるみなんだってばーーっ!!」
「いや、りすせんぱいだって!!」
アミティとりんごの叫びが、くろいシグの耳にはいったのか、
「・・・ぬいぐるみ?」
翼が、元の大きさに戻っていく。
「私のほうは無視ですか!?」
「まぁまぁ★」
「ムシ?」
「シグ、キミ何で虫のことしか考えられないんだ」
「つまり・・・ コイツは、俺が探していたロボットじゃないのか?」
そして、とまどいながらりせぱに指を向ける。
「もう一度言いますが、りすせんぱいは、ぬいぐるみでもロボットでもありませんからっ!!」
「勘違いも、ほどほどにしてほしいものだ」
「そ、そうか・・・ ゴメンな、こんなことして」
「はぁ、よかった~・・・」
くろいシグが謝った後、アミティ達はほっと一息ついた。
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「ふむふむ」
「で、・・・・が・・・・で・・・・」
会話を続ける、りせぱとくろいシグ。
「・・・ねぇ、二人は何分も何を話しているの?」
ふいに、アミティはクルークに声をかけた。
「今までの状況を説明しているらしいよ」
「ええっ!?く、くろいシグの説明、長いのに・・・」
「私達がしようと思ったのだけれど・・・」
「お詫び代わりにって言って、きかなかったんだ★」
りんごとまぐろが補足をいれる。
「それで、・・・・」
「た、タイム、タイム!も、もういいわかった・・・理解した・・・」
「あ、りすせんぱい、ギブアップですか?」
くろいシグの説明を途中で止めたりせぱに、りんごは声をかけた。
「むう・・・ すまないりんご君、簡単に説明をしてくれ、簡単に」
「あはは、了解です」
そして、1分で説明を終えた。
「りんごちゃん、簡潔に終わらせたね★」
「さっすがー!」
「まぐろ君、アミティ、これは『ありがとう』と返したほうがいいの?」
「・・・終わったみたいだな。じゃ、僕とシグはアルル達を呼んでくる」
「えー、ボクも」
「当たり前だろ」
「うーへー」
クルークとシグが洞窟に足をいれた、
そのとき。
「た、たいへんですわーーっ!!!」
「!?」