前回のあらすじ
りせぱが危ないかもしれないことを知ったアミティ達は、りせぱの入った袋を見つけ、無事救出することができた。くろいシグは、りせぱをロボットと勘違いし、怒りを爆発させようとしたが、アミティがりせぱがぬいぐるみということを教え、なんとか落ち着かせた。りせぱに状況を説明していると、突然、聞き覚えのある謎の声が聞こえた。アルル「・・・『りせぱ=ぬいぐるみ』が定着してるね」
シェゾ「そ、そうだな・・・!」
アルル「シェゾが微妙にテンション高いのは何で?りせぱが出てるから?」
シェゾ「ち、違う!あ、あんな、りすだかくまだかわからない可愛いヤツを見て、何でテンション上げないといけないんだっ!!」
アルル「わかりやすいなー」
シェゾ「く・・・。そ、それより、今回だよな」
アルル「うん。ついに今回・・・」
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part19
「な、何、今の声!?」
「・・・さっきの言葉遣い、まさか・・・」
「も、も、もしかして、心霊現象!?」
「りんごちゃん落ち着いて★」
みんなではてなを浮かべつつ、周りを見回していると、
「あ、もしかして、アレ?」
くろいシグが、自身の黒い指をある方向に向けた。
そこには、ピンク色の髪をした人物がこちらに向かってくる姿が。
それにいち早く気づいたアミティが、
「あれ、ラフィーナだ!!」
「ラフィーナぁ!?」
全員の声を響かせた。
「はぁ・・・はぁ・・・やっと着きましたわ・・・」
「足、治ったんだね、ラフィーナ!」
息を切らしているラフィーナに、アミティはさっそく声をかける。
「と、トーゼンですわ・・・」
「で、何が大変なんだよ。そんなに大事な用なのかい?僕らも忙しいから、大したことじゃないなら騒がないでほしいところだね」
続けて、クルークが問う。
「それが・・・」
ラフィーナが顔をあげると、
「い、いやあああああああああっ!?」
「!?」
何かに気づいたのか、一瞬で近くの木に身を隠した。
「ど、どうしたんですか、ラフィーナさん・・・!?」
「で、出ましたわっ!さ、さ、さっきのロボットおおっ!!」
そして、甲高い声を出しながら、ぬいぐるみを指さした。
「ら、ラフィーナ・・・?」
「・・・コイツ、もしかして」
「らへーな、性格変わってる?」
「さ、さっき、クルークさんのイヤミな質問に怒ってなかったし・・・わたし以上におどおどしているし・・・。いつものラフィーナさんじゃないです・・・」
「リデル、余計なことを言うな」
アミティ、クルーク、シグ、リデルが、思い思いの言葉をあげていると、
「み、みなさん!問題はそこじゃないですよっ!!」
りんごがそれを止めた。
「確かに、ずれてるね★」
「りす先輩は、ぬいぐるみでもロボットでもないですっ!!」
「・・・りんごちゃんも、ずれちゃってるね★」
少し期待していたのか、彼女の言葉を聞いたまぐろは苦笑することしかできなかった。
「お前ら!えっと、ラフィーナの様子より、もっと大事なことがあるだろっ!!」
今度はくろいシグが声をあげた。
「へ?ラフィーナの性格が変わったことよりも大事なこと?」
「ああ。コイツ、このぬいぐるみのこと、ロボットって言っただろ?つまり、俺が探しているホントのロボットに、コイツは会ってるんだよ!」
そして、自分たちが考えるべきことを伝えた。
「だ、だから、先輩は・・・」
「・・・★」
「ノー」
「そうか。性格を元に戻すより、原因であるロボットを止めたほうが早い・・・」
「そのロボットを止めたら、みんな元に戻るかもしれないもんね!」
「もどすぞー」
「え、えっと、あの・・・」
それぞれが、納得したり諦めかけたりしているのを確認して、
「で、聞きたいんだけど」
くろいシグは、性格が変わったと見られるラフィーナに近づいた。
「し、し、シグが、黒い!?こ、怖いですわああっ!!!」
その途端、ラフィーナの目がうるおい始める。
「何もしないから落ち着け!・・・ロボットの場所を教えたらな」
「に、西ですわ!」
それだけ言うと、さらに奥の木に数秒で移動した。
「・・・」
くろいシグは呆れたような目でそれを見た後、
「と、いうわけだ。西に向かうぞ。ロボットをなんとかすれば一件落着。いつもの生活に戻れるはずだ」
と言葉を残し、一瞬で姿を消した。漆黒のオーラが少し残っていた。
「き、消えた!?この世界、非科学的な物が多すぎるっ!!」
「リデルが言ってた通りだー!」
「あ、そんなことも言いましたっけ・・・」
「でも、西に向かったのには変わりないだろ。僕らも西に行くぞ」
「いっくぞ~」
シグとクルークが西の方角に首をふると、
「あ、待ってください!えっと、わたしはここに残りますね」
と、リデルが引き留めた。
「え、何で?リデル」
アミティが首を傾げると、
「えっと・・・ かくかくしかじか、なので・・・」
アミティの耳に何かを囁く。
「あ、そっか!じゃ、みんな、西にいこーっ!」
「ちょ、僕らには教えないのかよっ!」
「後で教えるよ、クルーク。大声で話しちゃダメなんだって」
「私も興味があります、大声で言えない秘密のお話」
「りんごちゃんが期待しているようなことじゃないと思うけどね★」
「とりあえず私は、ロボット&ぬいぐるみ疑惑をなくすため、ついていこうではないか」
リデル以外の全員は、元気に西に進んでいった。
「・・・えっと、ラフィーナさん」
「な、な、なんですのっ!?」
「ぷよ勝負、いいですか・・・?」
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10分後。
ラフィーナが突進してきた道を辿る、アミティ達。
「成る程・・・。リデルも考えたな」
クルークがメガネをくいっと上げる。
「確かに、性格を早く戻して、ついてきてもらったほうが心強いと思われます!」
「こ、心強い!?ふ、ふん、そんな、ラフィーナがいなくてもホントは僕一人で十分なんだけどねっ!」
「クルークつよがってる」
「少し黙れシグ」
「でもさー、何で大声で言っちゃいけなかったんだろー・・・」
アミティが呟いていると、クルークがはぁとため息をついて、
「あのなぁ・・・そんなこともわかんないのかい?全くお子さまだn」
「性格が変わるとか、そういうことを言うと、怖がってしまう可能性があるから、だと思うな★」
セリフを言い切る前にまぐろが説明を加えた。
「そっか!まぐろ、ありがとー!」
「とんでもない★」
喜ぶアミティに、微笑みを返すまぐろ。
「・・・」
その二人を見ているクルークは、おせじにも機嫌がいいとは言えない顔をしていた。
「まぁまぁ」
そんな彼の肩に手をおいたのは、りせぱ。
「人生そんなこともあるものだ。最後にはきっと・・・愛がみえ」
「少し黙れぬいぐるみ」
「ノー せっかく慰めようと・・・」
「あれ、人が集まってる!」
「人?」
アミティとりんごの目線の先には、プリンプの住人達。
「何か、あったのかな?★」
「って・・・黒いシグもいる!」
「あ、ほんとだ!黒色の少年!」
思わずアミティが指さした先に、黒い姿が。
「なんか、慌ててる様子だな・・・」
「様子みてきたー」
「シグ、今は『様子みてきたー』とか関係ないことを・・・って」
「「ええっ!?」」
全員が、シグに注目する。
「シグ、いつの間に!?」
「話し合いしてるときに、みてきた」
「水色の少年、恐ろしい子っ・・・!」
「りんごちゃん、それどこかで聞いたことある★」
「で、どうなってたんだ!?」
クルークがシグに近づくと、再度口を開いた。
「電池食べてた」
