30歳からの成長戦略 | make a difference

30歳からの成長戦略

山本 真司
30歳からの成長戦略 「ほんとうの仕事術」を学ぼう
「32歳だけど、2年間のモラトリアムを考慮すればまだ間に合うよね」と自分に言い訳しつつ、何となく急いで購入。1日で読了。経営コンサルタントという肩書きはどうもインチキくさいと思ったのだが、実際これは素晴らしい本である。「MBAを取ること自体には意味がない」という部分には敢えて耳を塞ぎつつ、目から鱗のオンパレード。コンサルタントとしての経験談もさることながら、哲学や宗教、心理学、歴史にまで敢えてはまった筆者ならではの知見は圧巻である。自分は正に筆者の指摘する

・負け組編入恐怖症
・戦略不在症候群
・目標モデル喪失症

であると思う。現代の20~30代に広く見られる症状と言う。この悪循環を回避するために、最低限の「ビジネススキル」を身につけるのは大前提とした上で、

・差別化意識による「実力派天邪鬼」になること
・「アウトプット志向学習法」を心がけること
・「部分最適」ではなく常に「全体最適」を意識すること
・積極的に「弛緩」することで集中力を最大化すること

が必要と説く。BCGのPPMモデルを用いて「仕事PPM」を提示している点も面白い。限られた時間、体力という自分のリソースをどう配分すべきかという議論である。それから「一つのことを突き詰めてやれば、累積経験量に応じて効率が向上する」という経験曲線の原理も肝に銘じたい。元より転職、転職の繰り返しというのは自分の目標とするキャリアではない。

最後に筆者が「完全に負けた」と思ったと言う40代経営者の言葉を引用したい。いつかはこの境地へ!

「私は強いと思う。私は負けないと思う。なぜなら私は無欲だからだ。失うものがないからだ。こんな手ごわい相手はいないと思う」