脂肪細胞内で中性脂肪の塊を溶かすたんぱく質を、
東京大の宮崎徹教授らの共同研究グループが発見しました。
9日付の米科学誌セル・メタボリズムに発表。
副作用の少ない新たな抗肥満薬の候補になるとしている。
このたんぱく質は「AIM」と呼ばれ、動脈硬化への関与などが
知られているが、作用メカニズムは分かっていませんでした。
研究グループは、AIMをつくれないようにしたマウスが
太りやすいことに着目。脂肪細胞で詳しく作用を調べたところ、
AIMが細胞内に取り込まれ、中性脂肪の主成分である脂肪酸の
合成を阻害することが分かった。
この結果、余分に蓄積されていた中性脂肪の塊が溶け、
脂肪細胞が縮小した。
AIMのないマウスは脂肪細胞が大きく、通常のマウスより体重が
1.5~2倍重い肥満状態だったが、AIMを注射するとやせた。
宮崎教授は「もともと生体内にあるたんぱく質で、脂肪細胞にのみ
作用するため、多くの抗肥満薬にみられる中枢神経系の副作用は
認められない」としているそうで、これが新薬として実用化が期待
されます。しかし、まだまだ先になりそうですが。
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