昨日のつづきです。


番組で、8時間ダイエットにチャレンジしたのは3人でした。
杉山裕之さん(38歳)、日下部文子さん(39歳)、平山栄子さん(63歳)の3人です。
指導したのは、肥満外来専門医の佐藤桂子先生でした。


8時間ダイエットのルール
佐藤医師が推奨するダイエットのルールは、1日のうち、食べてよい時間を8時間、食べない時間を16時間にするだけです。

たとえば、あなたが朝食を8時に食べるとすると、4時までに夕食をすませます。
最初の食事が11時の人は最後の食事が7時です。
食事をしてもよい時間を、あなたの生活スタイルに合わせて8時間に設定します。


食事の回数は自由です。
大事なのは、食べない時間を16時間にすることで、その間はお茶などのカロリーのない水分をこまめにとります。
水分は1日に2リットルと多めに摂るのがポイントです。


チャレンジャーの3人は、ダイエットを始めるにあたって、体重と腹回りを測定しました。
さらに、詳しく調べるために東京メディカルクリニックにやってきて、CT でお腹周りの断面を撮影しました。

番組では、3人のうち2人の測定結果が紹介されました。


杉山さん(38歳)
身長:169.4cm
体重:82.5Kg
腹囲:103cm
内臓脂肪面積:181.7cm2
●ラーメン大好き


平山さん(63歳)
身長:141.1cm
体重:59.7kg
腹囲:98cm
内臓脂肪面積:102.6cm2
●甘いものが大好き





2人とも、基準値をかなりオーバーしていると判定されました。

3人の生活の様子を番組スタッフが密着取材しました。

3人は普通に食事をし、普通に生活しました。

1週間が経過して、結果が測定されました。


杉山さん(38歳)
体重:82.5Kg → 80.7Kg マイナス1.8Kg
腹囲:103cm → 98cm マイナス5cm
内臓脂肪面積:181.7cm2 → 158.6cm2 マイナス12%


平山さん(63歳)
体重:59.7kg → 57.6Kg マイナス1.9Kg
腹囲:98cm → 96cm マイナス2cm
内臓脂肪面積:102.6cm2 → 81.9cm2 マイナス20%


3人は、平均して体重が2Kg、内臓脂肪が約15%減少しました。
1週間でこの成果ですから、大成功です。
3人とも気分を良くして今後もつづけたいそうです。


この驚異的な効果のヒケツは、食べない16時間の空腹にあります。


消化しないですむ時間が16時間あると、その間に、私たちの身体は手持ちの蛋白質を自分の代謝酵素に変えて使うことができるのです。
胃腸に食べ物が残っていると、蛋白質は優先的に消化酵素に使われ代謝がおろそかになる。
一方、食べない時間が長くなり、胃腸が空の状態のときには、代謝酵素が優先的に作られて脂肪を燃焼してくれるのです。
つまり、8時間ダイエットとは空腹で代謝酵素を操るダイエット法なのですと番組は説明します。


そうなのです。

私が納得したのは、ここのところです。


人は、昼間の食事でせっせと脂肪を蓄え、睡眠中の空腹時間中に脂肪を溶かし出して心臓を動かし体温を維持しています。


人は夜が明けると食事し、夜になると夕食をとります。

つまり、食べる時間が12時間、食べない時間が12時間が普通です。


人体は12時間制の食生活に適した内臓構造をしているので、食べない時間を12時間から16時間に伸ばすと、当然脂肪の消費が多くなります。

食べない時間を16時間にしてみると、その効果はてきめんです。

翌日から空腹感が増し、食事が美味しくなります。


佐藤医師は、人体のホルモンバランスを、今風に消化酵素と代謝酵素の話で説明しました。


私たちが生きていくのに必要な消化酵素と代謝酵素は手持ちの蛋白質から作られます。それは事実です。
空腹時間を長くすると代謝酵素が優先的に作られ、脂肪の燃焼が多くなります。それも事実です。

しかし、この説明は誤解を生むと思います。


たとえば、ヤフー知恵袋でこの説明をすると、RIZAP信奉者や無酸素運動主義の人たちが猛烈に反発すると思います。


彼らは筋肉を増強することによって代謝をが上げ、それによってエネルギー収支をマイナスにして脂肪を減らすのが最も効果的と信じています。


脂肪の燃焼は有酸素運動でなければならないことや、脂肪燃焼に空腹が効果的なことはわかっていますが、体たんぱくが失しなわれては本末転倒なのです。


彼らはランニングやトレーニング前に少し食べるべきだと主張します。

空腹でランニングするなどは、もってのほかなのです。


ヤフー知恵袋では無酸素運動主義者が主流なので、佐藤医師の説明には、反対論が集中すると思います。

アメーバの読者にも反対する人が多いと思います。


しかし、佐藤医師の方が正しいのです。


つづく...