2型糖尿病のリスク

■肥満
全身の脂肪細胞は細胞からレジスチンというホルモンを分泌しています。
このレジスチンはインスリンの効きを悪くする作用があるので、肥満するとインスリン抵抗性が増し、血糖値が高くなります。


■マグネシウム
マグネシウムが不足すると、ブドウ糖が細胞の中に取り込めなくなり、インスリンの効きが悪くなります。
肥満が糖尿病の原因とされ、日本人の平均摂取カロリーは近年、少しずつ減少していますが、糖尿病患者はむしろ増加しています。
糖尿病の原因を食べ過ぎや肥満だけで説明するのは無理なようです。


九州大学の久山町研究室が、福岡県久山町の住民8,400人を対象に、21年間にわたって追跡調査しました。
その結果、マグネシウム摂取量と糖尿病に関連があることがわかってきました。
糖尿病のリスクが、マグネシウムの摂取量が多い人ほど下がるのです。

マグネシウムは昔の家庭料理でよく食べられた雑穀、豆、海藻、野菜、魚などに多く含まれる成分です。
食事の洋風化が糖尿病増加の原因の1つと考えられています。




マグネシウムの働き
マグネシウムはタンパク質の合成に関係していて骨に柔軟性を保ち、エネルギー代謝、筋肉の弛緩、血圧調整、体温調整、血糖値の調整などに働いています。
マグネシウムは動脈硬化、心臓病、高血圧、高脂血症の予防、糖尿病・血糖値の改善などに効果があります。


厚生労働省の摂取基準は成人男性で370mg、女性で290mgですが、最近の栄養調査で必要量の2/3くらいしか摂られていないようです。


マグネシウムが欠乏するとエネルギー代謝ができなくなるため、疲れやすく、慢性疲労、循環器系の疾患などになりやすくなります。
またカルシウムとマグネシウムのバランスが崩れた結果、イライラの原因にもなります。



マグネシウムが多く含まれる食品
下図はマグネシウムが多く含まれる食品です。
これらの食材は、カロリーが低いもの多いので、ダイエットにも好都合です。
やはり、粗食が糖尿病にもダイエットにも良いようです。