マシントレーニングの減量効果

有酸素運動で体重を落とすと、筋肉も落ちるのでリバウンドしやすい体質になると言う人がいます。
その人は、有酸素運動で痩せると、筋肉が落ちて基礎代謝が落ち、筋肉が脂肪に置き換わるので次第に痩せにくい体質になるというのです。


しかし、有酸素運動をしても、筋肉が落ちるなどということはありません。なぜ、そのような間違った考えの人が増えてきたのでしょうか?



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まず、上の広告を見てください。この動画は、次のように説明しています。

ランニングをすると、筋肉は血液中の糖質、脂肪、アミノ酸をエネルギーに使います。
そして、血液中のエネルギーを使いきってしまうと、その次には筋肉自身のアミノ酸をエネルギーにするというのです。
そのために、筋肉が分解されるというのです。

だから、ランニングの前にアミノ酸サプリを飲んでおきましょう。そうすれば、筋肉の分解が避けられると説明していますが、実際にはそんなことは起こりません。


仮に、血液中の糖質を使ってしまうと、脳のネルギーが不足して、低血糖のために意識がもうろうとなって、ぶっ倒れてしまいます。
また、人体には膨大な量の脂肪が貯蔵されていますから、血液中の脂肪が使われてしまうことなど起こるわけがありません。


マラソンなどの極限の有酸素運動では、筋肉の分解が起こるかもしれません。しかし、私たち市民マラソンランナーの場合は、競技中にスポーツドリンクを飲んだり、バナナを食べたりできるので、エネルギーがなくなるまで走ったりすることはありません。

血中の糖が途切れたり、脂肪が不足してしまうことなどということは起こらないのです。

この動画を見た人は、ランニングでは筋肉からアミノ酸がどんどん抜けていくかのような印象を受けますが、この動画はコマーシャルです。

私たちのランニングでは、こんなことは滅多におこることではありません。


マシントレーニングは、筋肉を大きくしたい人には効果的です。
マシントレーニングのエネルギー源は糖です。有酸素運動のエネルギー源は脂肪です。
ですから、脂肪を燃やしたい人は有酸素運動の方がぜったいに有利なのです。


有酸素運動で筋肉が細くなることはありません。

低負荷の運動でも、筋肉に負荷をかけるかぎり筋肉は強化されていきます。

ただし、低負荷の運動で発達するのは遅筋です。

遅筋は太くならない性質があるので、遅筋は鍛えられても筋肉が太くならないだけです。筋肉が分解されて細くなっているわけではありません。


マシントレーニングのようには筋肉が太くなるわけではありませんが、筋肉が細り、脂肪が増えて痩せにくい体質になるなどということはありません。

有酸素運動無用論者に対して、少しずつ反論を書きためていこうと思います。

明日はウェストバージニア大学の実験について書きます。