> お腹が空きすぎるとなんか空腹感なくなりますよね??


血液中のブドウ糖濃度が低下すると、すい臓からグルカゴンをいうホルモンが流れ出でます。
グルカゴンが血液を通じて全身の皮下脂肪に到達すると、皮下脂肪から脂肪が流れ出ます。

その後、何時間か経って、血液中のブドウ糖濃度がさらに低下すると、脳の摂食中枢がはたらいて空腹信号を出します。


空腹信号とは、脳のエネルギーの貯蔵量が少なくなってきたため、脳が次の食事を催促するための信号です。
空腹信号が出ると、胃腸の蠕動がはじまり、お腹がぐ~と鳴って空腹であることに気がつきます。

空腹信号は、脳が食事を催促している信号なのですが、その信号を無視して空腹を我慢していると、副腎からアドレナリン、ノルアドレナリなどのホルモンが出ます。

これらのホルモンは、肝臓のグリコゲン分解酵素に直接はたらきかけて、肝臓グリコーゲンを放出させるので血中ブドウ糖濃度が上昇します。

これによって、血糖値が上昇するので、空腹感がなくなります。
ただし、アドレナリン、ノルアドレナリは闘争ホルモンなので、他人に対しても自己に対しても攻撃的になり、イライラします。


> あのときって、脂肪が燃やされてるんですか??


いいえ。脂肪の消費と、血液中のブドウ糖濃度とは直接の関係がありません。


血液中のブドウ糖濃度、つまり、血糖値は脳のエネルギーの残量を表すものです。
脳のエネルギー消費は、日中も睡眠中もほぼ一定で1時間あたり6gずつ消費されています。
脳のエネルギー消費は、運動してもしなくても常に一定で、脂肪の燃焼とはまったく関係がありません。


脂肪は、心臓、呼吸筋、消化器官、肝臓で常に消費されています。
一日の全消費カロリーの50%以上が、心臓、呼吸筋、消化器官、肝臓で常に消費されています。
それ以外にも、たとえば有酸素運動をすると、運動消費カロりーの約50%が脂肪の燃焼でまかなわれます。


下図は、日常の消費カロりーと有酸素運動の消費カロりーの内訳を表します。
赤色がブドウ糖の消費量、青色が脂肪の消費量が表します。
空腹感は赤色のエネルギーが少なくなったときに働きます。
青色の脂肪は体内に膨大な量が貯蔵されているので、脂肪はいくら消費してもお腹がすきません。
だから、脂肪の燃焼と空腹感はほとんど関係がないのです。

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