食前にバナナを食べる実験
食事はよく噛み、時間をかけて食べると満足感が得られるので良いと言われますが、本当にそうでしょうか?私などは食事に時間をかけると、どうしても食べすぎてしまいます。
実際に血糖値を測ると、食後30分以上経たないと上がって来ませんから、それまで食べ続けていたら誰だって食べ過ぎてしまうのではないでしょうか?
それを確かめるために、食事を2回に分けて食べる実験をしてみました。
血糖値の変化
上図は、1日の血糖値の変化をグラフにしたものです。
07:30 空腹時血糖値82mg のときにバナナ1本を食べる。
08:00 30分後に血糖値が132mgに上昇しました。
09:00 30分後に血糖値が115mgに低下。朝食を食べました。
10:00 朝食後1時間で血糖値が138mgに上昇しました。
食事を2回に分けると、血糖の急激な上昇が避けられます。
食事の前に糖質を摂取すると、普段より少ない量で満腹感がきます。
血糖上昇の感覚
あなたも次の実験をしてみてください。
食事の20~30分前に小振りのバナナ1本を食べます。バナナは吸収を良くするために、少しずつよく噛んで食べてください。
バナナを食べた後は、身支度なりメールチェックなりしてください。
しばらくすると血糖が上がるので朝食を忘れそうになりますが、いつもの時刻に朝食を食べてください。
朝食はトータルでいつもと同じ量にします。
ただし、途中で腹八分目になったと感じたら、そこで朝食をストップしましょう。
私たちが何かを食べるとき、最初の一口は視覚と味覚、触覚、臭覚を総動員して、美味しいかどうか、安全かどうかを確認しますが、二口目からは味がなくなり、あとは最初の味覚と安全の記憶だけで食べることになります。
この実験のよって、人の満腹感が血糖によって支配されていることがわかります。
朝食だけでなく、いつでも食事中に、腹八分目と感じたら、そこでストップしてください。
この食事中に感じる満腹感は食欲のリセットのために大切なので、この感覚を保つために、いつでもそれ以上は食べないようにします。
たとえば、パンは味がなくなったら、ジャムをつければまた食べられますが、ジャムをつけないで、そこで食べるのを止めてください。
実験の結果はどうだったでしょうか?いつもより早く、もういいという感覚があれば成功です。
もしも、1回の実験でこのような感覚が得られない場合はもう一度トライしてみましょう。
必ず、血糖の上昇が感じられるようになるはずです。