植物の身体も動物の身体も蛋白質でできています。
植物性蛋白質と動物性蛋白質の違いは何でしょうか?


植物性蛋白質も動物性蛋白質も、すべてアミノ酸に分解されてから、人体に吸収されます。
アミノ酸に分解されてしまえば、植物性のアミノ酸も動物性のアミノ酸も体内で違いはありません。
何が違うかというと、アミノ酸の構成比率です。


アミノ酸は21種類あり、21種類のアミノ酸の構成比率でさまざまな蛋白質ができす。
人体は体内でアミノ酸を必要に応じて別のアミノ酸を変換することができます。
ただし、21種のアミノ酸うち、変換できないアミノ酸が8種あり、この8種のアミノ酸のことを必須アミノ酸と呼びます。
必須アミノ酸は体内で作れないので、外部から摂取しなければなりません。


食物性蛋白質には、リジンというアミノ酸が少ない欠点があります。
動物性蛋白質には、リジンが多いという特長があります。
下図は、ご飯700gと鯵140gを食べた場合に、植物性蛋白質と動物性蛋白質が互いに補完し合う様子を表します。
ご飯のリジン不足が鯵のリジンで補われるので、有効蛋白質でより少ないカロリーで得られます。


ダイエット7


アミノ酸スコア
基準とする必須アミノ酸パターンと食品たんぱく質中の必須アミノ酸の比率を比較して、100%未満のアミノ酸を調べ、最も数値の低いアミノ酸を第一制限アミノ酸といいます。
たとえば、第一制限アミノ酸が必要量の70%である蛋白質をアミノ酸スコアが70と表現します。


ダイエット7


厚生労働省の2010年版栄養基準では成人男子の蛋白質必要量は60gです。
摂取する蛋白質は植物性蛋白質でも動物性蛋白質でもかまいません。

一般に、食物蛋白質はリジンが第一制限アミノ酸になり、アミノ酸スコアが低いのですが、魚など動物性蛋白質のリジンで補うことで、アミノ酸スコアが100になり、摂取アミノ酸が最大限に利用されます。

豆腐、納豆など食物性蛋白質でも蛋白質が摂れます。一日の食事のうち、1皿だけ動物性蛋白質を食べれば良質の蛋白質を摂ることができます。
ご飯、魚、野菜の日本の伝統的な家庭料理は、良質な蛋白質が得られる良い組み合わせです。