インスリンとグルカゴン




ダイエット7

同じ消費カロリーで同じ摂取カロリーでも肥満したりしなかったします。
その理由は体質のせいではなく、食習慣の違いによります。


人体は1日に180gのグルコースを消費しますが、このグルコースはいったん肝臓に蓄えられてから、全身の細胞に配られます。
肝臓のグリコーゲン貯蔵容量は100gです。したがって、人は少なくと2回は食事をする必要があります。

人体の消費量が180gなので、60gずつ3回に分けて食べれば、肝臓が溢れることはありません。
ところが、朝食を食べたあと、肝臓のグリコーゲンがまだ少ししか減っていないのに、昼食にラーメンでも食べれば、たちまち溢れてしまいます。
朝食から昼食までの4時間に脳が消費するグルコースはわずか24gです。
ラーメンには糖質が80gも含まれていますから、昼食にラーメンを食べると、糖質の半分以上が肝臓から溢れてしまいます。
溢れたグルコースはインスリンによって体脂肪に貯蔵され、空腹時にグルカゴンによって取り出されます。

つまり、人体のエネルギーはインスリンによって貯蔵され、グルカゴンによって取り出される仕組みになっているのですが、困るのはグルカゴンが空腹時でなければ分泌されないことです。


エネルギー収支がマイナスであれば
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1日のエネルギーをマイナスにすれば痩せられるので、肝臓からグルコースが溢れても問題ないと思う人がいるかもしれませんが、肝臓からグルコースが溢れると、マイナスするのが難しくなるのです。


たとえば、お風呂にはいる場合に、湯船からお湯を溢れさせると、そのお湯の熱量は失われてしまいます。
もしも、風呂の湯を自分の体重分だけ少なくいれておけば、お湯が湯船から溢れません。

同じように、食事に含まれるブドウ糖を肝臓から溢れさせてしまうと脂肪になります。脂肪を取り出すには空腹にしなければならないので、空腹感の点では大きな損失なるのです。

ダイエットは脂肪を燃やして貯めないようにすると、空腹を我慢する必要がなくなります。
そのためには、食事の前にちょうど空腹になるように、食事の量を調節しておけば良いのです。
ただし、長い空腹は我慢してはいけません。そのために、食事の配分が非常に大切になります。


私たちの回りには、皆んなと同じように食べても太らない人がいますが、そのような人たちの生活習慣をよくみると、私たちと違いがあることがわかります。
私たち現代人は空腹を嫌がって、空腹になる前に何かを食べます。また、睡眠中の空腹が不安で、寝る前に飲酒したり食べたりしてから寝る人がいます。

食べても太らない人は、決してそんなことをしません。

彼女たちが太らないのは、体質や運動習慣があるかどうかではなく、お腹がすいていないときには、食べたいと思わない習慣を持っています。この習慣こそが秘訣なのです。

ダイエットは短期で効果を上げようとすると、運動が絶対に必要ですが、健康のために一生涯続ける食事法との認識を持つと、運動よりも生活習慣の方が大切なことが分かります。