代謝には、新陳代謝、基礎代謝、代謝を上げる。よく似た言葉があるので、区別して使いましょう。


新陳代謝
新陳代謝というのは、身体の組織が生きたままで生まれ変わることをいいます。
昔、シェーンハイマーという人が、同位体元素でアミノ酸に印をつけてネズミに食べさせました。
予想ではアミノ酸の大部分が、ネズミの筋肉に取り込まれと考えられましたが、結果は驚くべきものでした。
筋肉には、わずか数%しか取り込まれず、残りの多くが内臓や皮膚、ネズミの目からしっぽまであらゆるところに取り込まれたのでした。


人体は60兆個の細胞でできていいますが、もしも、新陳代謝がなければ、人体は数ヶ月で生きたままで腐ってしまいます。
人体の細胞は死が来る前に、自らを破壊し再生することで、生命を保っています。これが新陳代謝です。

たとえば、筋肉は常に同化と異化を繰り返していて、動的平衡を保っていますが、異化>同化になると筋肉が細り、同化>異化になると筋肉が大きくなります。


基礎代謝
基礎代謝とは、
心臓、呼吸、体温保持など、生命の維持に必要な最小限度のカロリーのことです。新陳代謝は基礎代謝に含まれます。
基礎代謝は、身長と体重に比例し、年齢に反比例します。したがって、基礎代謝を上げたければ、筋肉でも脂肪でも良いので、体重を増やせば良いのです。


基礎代謝をアップ
ジムで筋トレやジョギングをすれば基礎代謝が上がるという人がいます。
基礎代謝は体重に比例して上がるのですから、筋トレで筋肉を増やせば基礎代謝が上がります。しかし、脂肪で肥満しても基礎代謝が上がります。
しかし、基礎代謝をアップさせた結果、体重が落ちると基礎代謝が低下します。

ですから、筋トレをしても、実は痩せやすい体質にはなりません。


代謝を上げる
安静時の基礎的な消費カロリーが落ちている状態のことを、代謝が落ちているといいます。
断食や過激なダイエット、長年のダイエットの結果、低体温、冷え性になり基礎的消費カロリーが落ちている人がいます。
このような状態で代謝が落ちている人の消費カロリーを元に戻すことは可能です。

健康な人の代謝を上げることは不可能ですが、過激なダイエットなどによる栄養不足が原因で代謝が落ちている人の代謝は、バランスの良い栄養を摂ることで、元の正常な基礎代謝に戻ります。


成人女性の身体に必要とされる最小限度の栄養は、おおまかに言えば、蛋白質220Kcal、脂質360Kcal、炭水化物576Kcalです。これらの栄養が過不足なく含まれている食事がバランスの良い食事です。


下図の食事は1415Kcalです。ご飯1杯が110gです。
このくらいの食事を腹八分目の食事として、感覚的に身につけます。
一般的な体格の女性がこの食事をすると、食事だけで1ヶ月に1.5Kgくらい痩せられます。

ダイエット7