「何でもっと早く救助に行かないのか」

「どうして支援物資を届けてあげないのか」

「自衛隊は何をしているんだ」

 

と怒っている人たち。

 

 

「早く助けてあげて欲しい」「遅くなればなるほど助かるはずの命が消えていってしまう」という思いからイライラしてしまうんだと思いますが、

そういう人達にまずお聞きしたことがあるんです。

 

 

能登半島の地形がこうなっている事を御存じですか?

 

 

 

 

 

平野部分がほんの一部だけありますが

そこ以外は全て「山・山・山」

「山が海岸線のすぐ近くに迫っている」

という地形になっているため

「命綱」になる路面は全て海岸線に沿っています。

 

なので、もし一箇所でも土砂崩れが起こってしまうと

そこから先に進むのは不可能になってしまうんです。

 

おそらく今回の大地震では、数箇所ではなく

数十カ所で土砂崩れが起こっている事が予想されますが

そういう状況だと、すぐ救助に行けたり

すぐ物資を運ぶことができるのは

赤く囲んだ部分のみになってしまい

被害が一番大きかった輪島市などの北側の地域には

行きたくても行けない状況になっている

ということがわかるはずです。

 

 

 

 

 

 

どうにかして助けようと必死になっている人たちを批判したり非難するのはやめて欲しいです。

 

安全な場所にいる私たちが今しないといけないのは、高みの見物をしながら「ああしろ、こうしろ」「何でもっとこういう風にできないんだ」とケチをつける事ではないはず。

 

思いやりの心、助け合いの心が一番必要なのは、何の被害も受けることなく安全な場所からニュースを見ている私たちだと思います。