4630万円誤送金、金の流出は防げなかったのか?

男性から返金無しの場合「町長や職員が損害賠償支払う可能性も…」

 

Q.お金が返ってこなかった時にはどうなりますか?

「町長や関係職員が、町の財産管理の義務を怠ったことに対する“賠償請求”や、住民の“監査請求・訴訟”の可能性もあります。そうなると、町長や職員個人が損害賠償を払わないといけないことになる可能性があります」

 

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そもそもこの件は阿武町が誤送金をした事から始まったことですが
被害を最低限に抑えることもできたのに、その作業を怠ってしまった結果4630万円全てを田口容疑者に奪われてしまったわけです。
 
考えてみてください。
最初「返金に応じます」という事で町役場の人と一緒に銀行までいったのにそこで突然「やっぱり今日はやめておきます」って言い出して急に返金を拒否してきたんですから
「ヤベ!コイツ返金するの嫌になったんだ!」と思うのが当たり前ですし、その場ですぐ口座差し押さえをしておかないといけなかったのに2週間も放置してしまったんですよ?
 
 
それを考えると阿武町の過失はとんでもなく大きいと思いますが
阿武町の一番のしくじりは、そうではない気がしています。
 
 
元同級生らの証言などが色々出ていますが
最近になって元同僚の証言も出てきていて
その話を初めて聞いた時、
物凄く考えさせられてしまいました。
 
 
元同僚の話によると
田口容疑者は阿武町に移住する前
ギャンブルに狂っていて
歯止めの効かない生活をしていたといいます。
 
給料が入ると入ったその日に
すぐパチンコに行って散財してしまうため
食べることが出来ない日もあったそうで
常にカツカツな生活だったとのこと。
 
そしてこんな事を言う様になったと言っていました。
 
 
誰も知らないところに行って
畑仕事か何かして暮らしたい
 
 
その後田口容疑者は空き家バンクを利用して
山口県阿武町に移住したわけですが
もしかしたらギャンブル漬けの破滅的な生活に嫌気がさして
「人生をやり直したい」という思いで一大決心をしての移住だったのかもしれません。
 
実際、田口容疑者は町のホームセンターで真面目に働いていました。
 
が、そこで突然転がり込んできた大金。
 
ギャンブル中毒の人がそれを治すためにわざわざやってきて頑張っていたところに、いきなり大金が入ってきてしまったわけです。
 
 
この事件を知った時多くの人が
「誤送金とわかっていながら返さないで使ってしまうという神経が理解できない」と思ったはずですが、それは私も同じでした。
「ただ返せばいいことなのに」「ってゆ~か、絶対に返さないといけないものなのに」「頭のおかしな奴ってどこにでもいるもんだ」なんて思ってしまったのですが
もし薬物中毒と必死に闘っている人にヤクの売人が間違って大量の覚せい剤を渡してしまったら?
 
その人はそれを使用することなく、警察に届けることができるでしょうか。
 
 
ギャンブル中毒と闘っていた田口容疑者の口座に大金を振り込んでしまった阿武町は
薬物中毒と闘っている薬物中毒者に大量の覚醒剤を渡してしまったヤクの売人と同じ様な気がします。
 
だとするなら阿武町がしでかしたミスは「ミス」では済まない重罪に匹敵するのではないかと。
 
だってどうにかして人生をやり直そうと田舎の片隅でひっそり生きていた人の人生を終了させてしまったんですから。