≪2012年06月05日にアップした記事を再編集したものです≫


 

「俳優として成功しているのに何で今さら歌舞伎なんだ」

「素人のくせに歌舞伎をなめるな」

 

突然の歌舞伎役者デビューを宣言した際、

梨園関係者や世間からそういった罵声を浴びせられた俳優・香川照之


 

しかしながら、そういった厳しい声に決してくじけることなく

歌舞伎役者としての道を突き進み続けた彼が「九代目・市川中車」を襲名する事になった時

「なぜそこまでして歌舞伎役者に拘るのか」と聞かれこう語りました。

 


「私は自分が生まれてきた意味に挑戦したいんです」

 

 


三代目・市川猿之助、浜木綿子との間に生まれた彼が、一体どういう思いで歌舞伎という世界を見続けてきたのか。
一体どれほどの思いで母の無念を背負ってきたのか。


香川照之と共に歌舞伎界にデビューした彼の息子の名は「政明」

そして市川猿之助の本名が「喜熨斗政彦」



俳優としてどれだけ成功しようが

どれだけ名をあげようが
息子と共に歌舞伎役者として

あの舞台に立たなければ
自分の人生は終えられないのだ

 

 

香川照之のそんな叫び声を聞いた気がしました。


 

何という大きな志だろう。

何という強い信念だろう。

この人は、その思いだけで今まで生きてきたのだと思わずにいられませんでした。

 

 

人が何かを成し得ようとした時、なくてはならないのは「確固たる信念」


今まで生きてきた中でずっと思い続けていたことがあります。


 

どうして自分はこんな酷い目にばかり遭わされるのか
なぜ自分はここまでの苦労をしなくてはならないのか
でも、それにはきっと何か大きな意味があるはず

その意味をどうしても知りたい

 

もしこの思いがなかったら私はとうの昔に死んでいたかもしれません。



自分が生まれたわけを、
自分が生きてきたわけを見届けるまで死ぬわけにはいかない
自分が成すべきことを成すまで死ぬわけにいかない

私には私にしかできない何かが絶対にある


私はずっと信じてきたのです。

 

運命というのもを
自分というものを

 


生きていてくれてありがとう 私

そしてこれからも自分らしい人生を自分らしく生きて行こう。


私の本当の人生は今まさに始まったばかりなのだから。