見知らぬ男と楽しそうに歩く君を見た。


あまのじゃくな君は愛してと言いながら受けた愛を否定する。



僕の愛は届かない。


君の隣を歩く二枚目は君を愛さない。
けれど君はその方が幸せなんだ。


君がいない穏やかな日々。

ふいに君を思うよ。切なさと優しさを思い出す。
くるおしくなる。



色あせることはないだろう。

破滅的な生き方は苛烈な魅力。


君は走り続ける。

強く、わがままに火花を散らす。
そう、鮮やかに。

たよりなく不確かなこの思いをとどめたくて抱きしめる。
私に溶けてあざの様に刻印されればいいのに。
ちくちく痛い傷のようにずっと意識させておいて。
思い出にしたくない。
時間に負けないでずっとずっとそばにあって。
今日と明日で信じられるものは少なくて全てが不確かだからこそ今日今生きてるこの思い、情熱、愛を力いっぱい燃焼させる。
反発や中傷、そして痛みさえも私である証。
心動かすこの熱情を焦がしつづけて行きたい。折れないように負けないように。

諦観をベースに希望を探す。
停滞する手痛い思いをなんとか昇華させるため。
会いたい。会いたい。会いたい。
あなたに会いたい。
プライドと理性はあなたを拒絶するのに、心があなたを求めている。
ジレンマに苦しみながら、時が解決するのをひたすら待つ。
好きだ。好きだ。好きだ。
あなたが好きだ。
でも、あなたにはついて行けない。
二度と会えない。会っちゃ行けない。
ふっとでた吐息が白くて。寒さがいっそう思いをつのらせる。
弱い心を叱咤して、背筋を伸ばし歩いていこう。


死にたい。
この言葉を何度つぶやいているだろう。
虚無感がせまってきて溜め息のように自然とこぼれる。

未来図は白紙。焦燥と虚脱の狭間で色をぬる。
心が腐らぬうちに救いはくるのだろうか。
焦る気持ちをよそに今日も日は暮れる。

心はいつも飢えている。

自分の満たされない欲望にうめいている。

誰のせいでもないのだが、誰かのせいにしたくなる。

諭されるとイラつきわめく。

オレが悪いのか、違うだろう。世間が悪いんだ。

責任転嫁はお手の物。それじゃ解決できないってわかってるさ。

成功しているキャツラをみると鼻で笑って自分の小ささ自分に隠す。

虚勢を張らなきゃ男じゃいられない。

アスファルトにつばをはき、がにまたで夜の街にくりだし悪態をはく。

オレの心を埋めるのは阪神の活躍とギャンブル、そしてキャバの姉ちゃんだ。

オレの本当の姿なんてオレにだって分からない。

でも、腐った世界からみじめってやつを毎日味わっている。

世の中くさっている。

そしてオレもくさっている。