*この記事はすごく、長いです。
そして、スイス生活とは、ほぼ、関係ありません。
外国で起きた悲惨な事件を取り上げます。
その国にはもちろん、見所もたくさんあり、全ての人が悪いと否定するわけではありません。
実際私も、南米やその他国の人柄が大好きな人間の一人ですから。
しかし、日本人の無知と保身の甘さは指摘します。
みなさんはご存知だろうか。
エクアドルで起きた、新婚旅行中の日本人夫婦を襲った殺傷事件を。
犯行現場は、南米エクアドルのグアヤキル。
ここは、エクアドルで最大の都市です。
なにも、街の中心地から離れた辺鄙な田舎ではない。
ここで、昨年の2013年12月28日、
新婚旅行中の日本人夫妻が銃撃される事件が発生。
夫は死亡し、妻は重傷をおったものの、命は助かった。
2人は午後10時ごろ、レストランからホテルへの帰り、流しのタクシーを拾って戻る途中、犯行グループに後をつけられ、襲われたとみられる。タクシー運転手と8人組の犯行グループはグルだったという。所持品はすべて奪われた。
こういう類の犯罪は、「特急誘拐」と呼ばれる。
特急誘拐とは、地元の富裕層や観光客が一時的に拉致され、その場で家族に連絡をとり身代金を要求したり、拉致した被害者にATMで現金を引き出すように強要したりして、短時間で犯行を終わらせるのが特徴
エクアドルでもグアヤキルだけで少なくとも510件の特急誘拐が2012年に発生しており、その7割が18時以降に発生したというデータもあります。
あまりにも日常茶飯事な強盗事件のため、2005年にはベネズエラで特急誘拐をテーマにした映画が製作されたことも。
エクアドルの殺人事件の発生率は、日本の45倍以上の高さなのです。
前出のセラーノ大臣の弟も2012年に殺害されており、容疑者は現在まで特定されていません。
エクアドル国内では組織犯罪の撲滅に積極的な大臣に対する報復であった可能性が高いと報じられています。
新婚旅行中に殺されたという悲劇。
強盗殺害など頻繁に起こっている中で、本当に言い方は悪いけれど、ターゲットになってしまった、運が悪かった、ということになるのですが。
最愛のパートナーを失った妻の悲しみは、一生癒えることはないのでしょうね。
そして、そのパートナーの最後の瞬間を見てしまったトラウマから抜けることはできるのでしょうか。
私自身、メキシコにも2度訪れ、パスポート含め、金品すべての盗難にあったこともあります。
「犯人に対抗できたかもしれない」と地元の人に話すと、「できたとしても、銃で打たれる可能性があるから、抵抗はしない方がよい」と注意喚起され、命の危機を感じて身震いしたことを、今でも鮮明に覚えている。
そして他にも、現地の友人が強盗にあったり、知人のそのまた知人が誘拐にあったりしたことがある私は、言いたい。
流しのタクシーに乗るなんて、言語道断。
現地に友人がいて、現地の言葉が話せなければ、まず行ってはならない。
他の国を候補にあげつつも、どうしても行きたいのであれば、四六時中団体で行動する、団体ツアーで。
夜は出歩いてはならない。
ぼろい服を着る
装飾品やブランド物は厳禁。
日本人であることは言うな
です。
流しのタクシー運転手が強盗グループと共謀していることは、現地の常識です。
この新婚夫婦はそれを知らなかったのでしょう。
ホテルから紹介されたタクシーの料金が高いともめたあげく、流しのタクシーを利用したようですが、高いといっても、南米ならしれています。
日本の初乗りに比べたら、本当に安いんですから、変なところで日本人らしく、南米までいってケチると、取り返しのつかないことになります。
そして、さらにさらに。
2年前の8月。
日本人の20歳の女子大生が、ルーマニアでレイプされ、殺害された事件をご存知でしょうか。
学生団体「アイセック」、一度は名前を聞いたことがあるでしょう。
ここが派遣する、ルーマニアでの日本語を現地人に教える研修へと飛び立った女子大生。
夜遅くに空港に降り立った彼女は、ルーマニア人男性に「助けてあげる」と声をかけられ、そのまま一緒にタクシーに乗った結果、森林でレイプされ、帰らぬ人となってしまった。
後の検査で、損傷を受けた部分には、重度の裂傷があったという。
直前のツイッターで、
「ルーマニア着いてから一人で深夜電車に3時間乗らなきゃだから、それが最大の不安」
「辿り着けたら奇跡だと思う」
とコメントしていたというが、それが本当に奇跡に値することになってしまうとは、誰が予想するでしょうか。
現地の報道では、なかなか厳しいものがあるようです。
深夜に見知らぬ男性に声をかけられたからといって、ついていく方がおかしいと。
日本人の愚かさを、露呈してしまっただけだと…
現地の報道はこちら。(日本語字幕)
しかし、20歳の学生。
海外にいくことに憧れを抱く年齢。
多少、英語ができることに、自惚れる年齢。
日本のぬるま湯のなかでヌクヌクと育ち、外国人慣れしていなければ、「助けてあげる」と見知らぬ人から声をかけられると、親切心ととってしまうかもしれない。
それでも、もっと怪しむべきだったとは思うけれど…
私なら、絶対についていったりしない。
しかし、周りに人があまりいなかったのではと推測すると、声をかけられた時点でもう、危なかった、逃げられなかったという可能性もあるかもしれない。
そして、研修を斡旋した団体「アイセック」。
無知な女子大生を夜中到着の便で行かせるなんて、常識を疑う。
そこに、良識ある大人の判断は存在しないのだろうか。
チケットを販売して終わりの人たちなら、キャンセルを恐れて注意喚起をしたくないかもしれないが、この団体は違うだろう。
いや、そういう問題ではなく、
海外へ出るということが簡単になってしまった今、もっとあらゆる組織が注意喚起を怠らず、実施していく必要がある。
とにかく、
日本人、特に女性は、外国ではもっと気をつけるべき。
外国人からしたら日本人の女性なんて、小柄・いつも愛想がいい・落としやすい、と3テンポ揃っているのだから!
ヨーロッパ、特に東欧は、今でも貧乏国が多く、治安も悪いということを忘れてはいけない。
少しスイスとの関連の話をしましょう。
スイスはヨーロッパの中心に位置し、本当に諸外国に比べると、恵まれた社会保障制度のもと、憧れの国と言ってもいい。
一歩踏み入れると、驚くでしょう。
社会保障制度は、日本以上です。
しかし、日本のように島国ではないために、移民もものすごく多い。
全体の20%が外国人と言われています。
日本の外国人登録数が2%以下だということを考えると、ものすごい数です。
そして、その中で最も多いのはもちろん言語も同じのドイツ人ですが、ルーマニア人も存在します。
これは、人から聞いて驚いた話ですが、
彼らの一部がスイスで窃盗や強盗などの罪を犯す、わざと。
そう、わざと。
そして、わざと逮捕され、監獄に入りたがる。
なぜなら、スイスでの牢獄生活の方が、ルーマニアで生活するよりも、質が良いからなんです!
スイスの獄中生活は、テレビもある、食事も出る、体調を壊せば医者が診てくれる、折檻されることもない。
本当に驚きます。
話をこの事件に戻して、だいたいですよ。
事件の当初は報道されるのに、その後、どうなったのかは報道されないのが、日本。
誰も不思議に思わないのかね?
とある所で発見したのによると、この連続殺人強盗強姦魔に対しルーマニア裁判所は、
終身刑の判決をくだし、また約1,200万円を遺族に支払うように命じたという。
年間の平均所得が100万円未満の国で、どうやって1,200万円も払うのかは謎のままですが…
そして、さらにさらにさらに。
これはだいぶ以前のニュースになりますけれども、アメリカ、サンディエゴで起きた、アメリカ人夫による、日本人女性殺害。
気になる人は、動画を御覧ください。
英語でのニュースはこれ。
日本語でのニュースはこれ。
そして、さらにさらにさらに。
昨年2013年3月、インドに旅行中だったスイス人夫婦を襲った、集団レイプ事件。
インド中部マディヤプラデシュ州ダティの森で、テントを張って一夜を過ごそうとしていたところ、8人グループに狙われ、多勢に無勢。
夫は8人がかりで木に縛り付けられ、その目の前で、妻は男たちにレイプされるという悲惨な事件が発生。
女性は翌日まで目を覚まさなかったといいますが、どれほどひどい被害にあったのでしょう。
同年の7月、犯人グループには終身刑が言い渡されました。
この事件はスイスでも新聞でも紹介され、私の周り、みんなが心を痛めました。
しかし、夫婦は3ヶ月にもわたってインドを旅行していたと言います。
終盤になってインドという国になれていたのでしょうかね。
森林でテントをするなんて、危ないにも程があります…
夫婦がテントを張るのを目撃していた地元のインド人がいて、その後、襲うために人を呼びつけたとされていますが…
あまりに悲惨すぎて、もう、言葉が出ません。
インドではこうしたレイプ事件が多発しているようで、学校で、バスで、路上で…
女性蔑視が根付いているのでしょうか。
国がいくら、死に至った場合は極刑に処すと言っていても、死に至らなかった場合でも一生苦しみは背負っていきることになるのです…
諸外国に比べて安全で、どことなく国民性も日本人と似ているスイス人。
私は他人ごとのようにはこの事件を眺めることはできなかった。
総じて言いたいことは、外国と日本はえらく違うという認識を持つべきということ。
「慣れたころが一番危ない」
車の運転で言われるこの言葉は、本物ですね。
私もいくつかの事件の記事を読んで、ここスイスでも気をつけなければと、改めて身が引き締まりました。
夜遅くには出歩かない。
華美な服装や装飾はしない。
知らない人にはついていかない。
これは、日本だろうが、外にいようが、関係なく、一般的な常識ですから…
私個人としても、うちのスイス人パートナーは安全志向です。
2年前にヨーロッパを旅行した際、イタリア・ベネチアでは財布を盗もうとする黒人の群れにかなり用心していました。
加えて、フランスを旅行する計画を立てていたときには、「マルセイユはスリが多い」という地球の歩き方情報を伝えたところ、目的地をためらうことなく即刻、変更。
最近では私がこうした、「外国人が外国で被害にあっているケース」をよく話していることもあり、「もう、いい加減にやめてくれ」「ニュースとるの、やめて!」と言われているのですが、「そういう危ないところには興味もない」とあっさり、切り捨てています。
安全といわれるこちらスイスでも、私の友人、ナイフで脅されて窃盗にあっていたり、電子機器を盗まれたりしていますから…
本当に気をつけてください、外国に出る時には。