大主任はスーパースターだ。忖度抜きでそう思う。



「大ちゃん居る!?ごめーん!!ロット割れした!!」



出荷中ペット用品担当のおばちゃんが猫のごはんパウチのロット割れを起こして大主任を呼ぶ。


「はーい。これな。今なら間に合うから気にせんで落ち着いてな」


大主任はすぐにそこに向かいおばちゃんにそう言うと商品を持って足早に下に向かう。


そして30分もしない内に戻ってくる。


「大ちゃんごめんね!!あった?」


「うん、あったあった。しゃーないよ人のする事やから。それにペットはロット割れ起こしやすいからな。」


大主任は謝るおばちゃんに笑顔でそう言うと自分の仕事に戻る。


またある日は突然の欠勤が出て、荷物の整理の合間につくり込みをしてくれた。


そしてその日はオリコンの数を数えて伝票を貼りつけるチェッカーの役をしながら自分の仕事をしてと動き回っていた。


「大主任凄いです。一度に色んな仕事してますね。」


「いやいや全然凄ないよ。こんなん慣れみたいなもんやし、思った通りにいかん事もあるし、俺かてミスする事はあるからね。」


残業が終わる頃、大主任に話しかけると苦笑しながらそう答えてくれる。



いやいやそんな事はありませんよ大主任!!