息子が2年生の時はとても良い経験ができました。
それぞれ特徴を持った子どもたちがいて、チームとして上手くポジションや役割を組み合わせると相乗効果が出て結果が出る。みんな楽しくなり練習する。少年団がない日はスクールや自主練で上手くなる。土日の試合で試す、チーム力が上がる、といったポジティブなサイクルが出来ていました。
ですので、このまま中学年、高学年になり、個々の力と組織力を活かし、順調に成長していけば少年サッカー、4種リーグでも十分戦える基礎と目途がついてきたなと感じていました。
そんな中、激震が…

同じ学年の4名は同じサッカースクールに通っていたのですが、次第にそのスクールに熱が入ってきたようでした。息子も一度、そのスクールを体験したことがあるのですが、確かに参加している子ども達のレベルが高くて、みんな速いし、上手い、ガツガツしており、インテンシティ高くやっています。

同じスクールでも他の学年を見るとそこまででもないのですが、息子の年代はとにかくレベルが高い子が揃っている印象を受けました。

息子もそのスクールの加入を考えましたが、その時点では、正直ちょっとついていくのは身体的に難しいかなと感じました。まあ、息子もヘタレな部分があるので、自覚したのかどうかわかりませんが入会する気もなさそうです。

その後、同じ少年団からスクールに参加した4名がスクールがやっているクラブチームに入るので少年団を辞めるつもりだという話が出てきました。

お父さんお母さんに話を聞くと少年団でサッカーの楽しさを知り、今後はスクールのチームでやりたいからとのことでした。子どもたちに直接、気持ちを聞くと、スクールでやりたいという子もいれば、息子とサッカーをしたいけど、お母さんに言われたからスクールに行くと言う子もいました。まだまだ子どもですからお父さん、お母さんの影響は大きいですよね。

コーチの私の立場からすると、4名もの退団はとても辛く悲しい出来事でした。これまでチームで積み重ねてきた経験と少年サッカー、4種大会に向けた目標がこんなにも早いタイミングで崩れてしまうとは…と凹んだことを思い出します。

また、スクールに行く行かないは最終的にはご家族、選手の決断を尊重したいと思いますが、4名それぞれ子どもに大きな温度差があり、それぞれに本当にベストの選択なのかはやや疑問がありました。友達同士、仲良いことは本当に素晴らしいことですが、どのチームで選手が活きるのか、成長できるのか、成長スピードは千差万別ですし、まだ小さい子どもには選択する意思は強くないし、どうしても親の選択で進路を決定していきます。

改めて考えると、移籍先がJリーグの下部組織であったり、次のカテゴリー、中学年代にジュニアユースチームがあって優れた指導、育成方法や実績があるようなチームであれば、将来の成長が垣間見れ私も違和感がなかったのかもしれません。たまたま移籍先がこれから本格的にチーム活動をしていくチームでしたので、良い面もあれば、慎重にと思う気持ちもあり、複雑な感情でした。

Jリーグが発足しサッカーが日本の文化となり、日本の育成環境は良くも(少し悪くも)とても洗練されてきました。

4種、3種年代で才能に恵まれている子どもはまず大きく外れることなく、優先順位トップでJリーグの下部組織に吸収されていきます。練習に通える通えないなどは住む場所により難しい場合もあるかもしれませんが、Jリーグはすでに都道府県より多い60チームあります。更に交通費等は必要でしょうけれど、費用面でも圧倒的にJリーグ下部組織は有利ですので、誘われれば断る理由を見つける方が難しい気がします。

次は所謂、町クラブです。4種、3種年代では少数精鋭であるJリーグ下部組織よりも結果を出している有名な町クラブも多くあります。

その次、最後に少年団、学校でしょうか。

もちろん例外はありますし、ダイヤの原石や成長途中で想像を超えて伸びてくる子どもはいますが、その確率は年々下がってきているのではと感じます。スカウトの目は張り巡らされています。息子がジュニアユースのセレクションを受けることになるのですが、その際は特にそれを感じました。

話を元に戻しますが、4名の子どもたちが移籍するクラブチームは町クラブではありましたが、最近本格活動してこれからその大波に立ち向かっていくクラブだったのです。進路である3種年代、ジュニアユースへの道への実績もありませんし、4種登録これからだったような記憶があります。

まあ、私がコーチする少年団も大した実績はないのですが…

そんな訳で息子の同学年4名が退団することになりました。息子も一緒にやっていた友人たちとの別れに寂しい気持ちを持っていたようですが、あまりべったり特定の誰かと仲良くなりすぎないというか、一匹狼というか、そんなところがあり、また、私がコーチをやっていたからかこのまま少年団に残ることにしました。