秋・初体験物語Ⅱ | human being

秋・初体験物語Ⅱ

バカにしないでいただきたい。




こんなわたくしにだって少しは経験あるんですから。



もちろん「アンコ」は見たことありますとも。
触ったことだってあります。

「アンコ」を。



それに少しだったら「アンコ」を舐めたこともありますし、

「アンコ」を口に含んだ事だってあるんですから。





しかしながら甘いもの、特に和菓子系の甘味に関しては全くの興味が無いというより得意ではなかったのです。
おそらく「羊羹」なんて四十手前のこの歳までで4センチくらいしか食べた事ないんじゃなかろうか………。


「本当か???有り得なくない?」


そうは言っても本当なのですから何も言い返せず、只ただ悲しく「わらび餅」を見つめるわたくし。

その姿に嘘はないと思ったのか愛妻にして「ジャイアニズムの後継者・ジャイ子」は「わらび餅」の入ったパックを差し出すのでした。


「食べれば。」


「えっ!?………いいの?」






わたくしは緊張していた。
しかしながら焦る気持ちからか早くも楊枝は激しく立ち上がっている。
震えるように、脈打つよう揺れて立っているその「棒」。
わたくしはすぐにでもむしゃぶりつきたい衝動を唾液と共に飲み込んだ。
そしてゆっくりと棒をそのみずみずしい三角にたてるのだった。
艶めかしくてらりと光る蜜が、さらさらとしたきな粉の上を滑り落ちる。
粘度のある蜜はゆっくりと形を変え、妖艶に輝き続けているのだった。

ぷすり。

初めて触れたその感触。
ぷるりと柔らかであるが心地よい弾力でわたくしのたてた棒を優しく押し返す。
わたくしはさらに力を込めた。
ず…ずぷり。
さしたる力もいらずにわたくしの棒はそのぷるぷるとした中へ、奥へ奥へと導かれていった。

ここは男らしく、とわたくしはとろけそうになる気持ちに鞭打ってどうっ、とその柔肌を引き上げるのだった。

溢れんばかりの濃厚な蜜が肌の上を滑り、そしてその粘度によって妖しく光り滴って落ちて行く。
わたくしは我慢の限界に達した気持ちと、艶めくその蜜を口一杯に受け止めたい衝動によって勢いよく野獣のごとくむしゃぶりついた。



嗚呼…。



何て柔らかいんだ。
そして何てみずみずしいのだろう。

そして濃厚かつ濃密な薫りと味がわたくしの鼻腔と口腔を満たした。





嗚呼…。



い…



い……









いやあ…うまい。




薄ら笑いを浮かべて「わらび餅」頬張るわたくしを「ジャイ子」は気持ち悪いモノを見る目つきで見つめるのでした。



【つづく】