つりぼり十番勝負≪FO編Ⅱ≫③
さめきった池に別れを告げ
荒れくるうイトウに身をさらせ
あいつの瞳は光り失せた
ヨレくるう糸は操れない
乱れた風に流され おまえは全てを失った
カルディアドラグの叫びで おまえの心壊してやる
錆付いたリール投げ捨てて
張り裂ける心を解き放て
降りしきる雨に背を向けて
息づく鱒らに言葉はない
埋もれたルアーに戸惑う おまえは悪夢をさまよう
ロッド震わすNoiseで おまえの心壊してやる
X 外してみろ X 取り込んでみろ X 全て脱ぎ捨てろ
X 外してみろ X 取り込んでみろ X 魚返せ
X You don't have to Fishing.
Get rainbow-fish out.
You know You are the beast!
Let's get Crazy!
X ほどいてみろ X 謝ってみろ X 全て脱ぎ捨てろ
X ほどいてみろ X 謝ってみろ X イトウ返せ
乱れた風に流され おまえは全てを失った
カルディアドラグの叫びで おまえの心壊してやる
X 外してみろ X 取り込んでみろ X 全て脱ぎ捨てろ
X 外してみろ X 取り込んでみろ X 魚返せ
X ほどいてみろ X 謝ってみろ X 全て脱ぎ捨てろ
X ほどいてみろ X 謝ってみろ X イトウ返せ
「嗚呼っ!」
アタリは「釣りキチ五平」こと「パックン」(最近めっきり女性の好みに統一性が感じられなくなった今年厄年の男)にも絡んだ糸経由で伝わったのかアワセようとしていやがるのです。
「そうだね!ここは二人力を合わせて釣り上げ………ってゴルァアっ!!」
あまりの怒りに、その矛先を「ノリつっこみ」に転嫁し、気持ちを落ち着けてから「五平」に言うのでした。
「何処投げとんのじゃっ、ヴォケェっ!!」
慌ててこちらへ走ってくる「五平」。
「すいません、すいません…ほんとすいませんっ!」
ペコペコと謝りながら絡んだラインを外そうとする「五ペコペコ」。
しかしながら、悲しき「RG」(老眼)。
びっくりするほど手元を遠ざけて薄目で格闘しようとしています。代わろうと声を掛けラインを見ると大してひどい状態ではありません。が、その先にフックしているお魚はどうしたものか………。
五平に至ってはラインとの格闘から解放され安堵したのか、腰に手をやりこちらを眺めていやがるのです。
「そっち!魚付いてるからっ!」
「ええっ!?」
本当か ・・・・・?
お前本当に知らなかったか・・・?
知ってて投げたんじゃないのか・・・??
バーブレス(かえし無し)のフックが外れないわけもなく、わたくしのファーストフィッシュは逃げて、絡んだラインは外れました。
「すんません!すんません!本当にすんませんっ!」
しきりに謝り続ける「五ペコペコ」。
しかしながら奴に向けられた故意の疑念は増すばかりです。
それでも釣りは始まったばかり。
そこは現釣りキチ三平のわたくしです。
「すぐまた釣ればいいのさっ!」
と爽やかに笑ってみせるのでした。
しかし………
その後なかなかファーストフィッシュを上げられず、恨み辛みをもった邪悪の念を「五平」に送るわたくしがいたのでした。
【つづく】