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どれくらい玄関に立ち尽くしていただろうか・・・。
ふと握っていた「イきがみ」を見つめた。
自分の写真の下に大きく「AM7:00」とプリントされている。
「あはは・・・朝7時・・・。」
俺は一人ごちた。
考えてみれば先ほど後藤が玄関に現れた時間が24時間前のはずだ。
「あはは・・・・。」
俺は笑い続けた。気が触れたわけではない。悲しすぎたからだ。
いくらなんでもこれはない。「イきがみ」の存在も、「国家繁栄維持法」の意義
も今はどうでもよかった。
『イきがみ』………「発射予告証」が発行された国繁対象者はその予定時刻の2
4時間前からの「発射行為」は禁止されている。
というより、「発射」できない体となる。
しかしながら予定時刻の24時間内に限り、公共風俗施設及びビデオレンタルシ
ョップでのAVレンタル、書店での俗に言う「ビニ本」を無料で購入する事がで
きる。
朝7時に開いてる風俗店は皆無だ。
ビデオレンタルは前の晩に借りてもいい。しかし借りてすぐさま観ることはでき
ない。見たところでどうする事もできない。
「あなたの「発射」を決して無駄にはいたしません…」
先程訪れた「藤本」の言葉が思い浮かんだ。
「あの野郎、マニュアルどうりの台詞か…」
俺は吐き捨てた。
あまりに悲しい。24時間後…一人でビデオを見ている自分を想像して俺は身震
いした。
こうしてはいられない。パートナーを探さなくては。一方的に押しつけられた
「発射」だとしても「有意義」にできるはずと………。
俺は行動を起した。
《つづく》