つりぼり十番勝負≪「NT」編≫④ | human being

つりぼり十番勝負≪「NT」編≫④



右だ。

それで………

こいつが左だ。


そしたらこいつは上からだから…
こっちにやって………
おまえが下をくぐる………
それでこいつは………
ここで……3回転?
するとおまえはこっちに…………
そしたらこいつで…………

って、おいっ!!??

何でコブが出来てんのじゃああぁぁぁ!!!

わかったわっ!
おまえがそういう反抗的な態度で出るんならこっちも……
チョッキン!!となっ!!
どうだ!好きなだけ絡むがイイさ!
がはは!! ざまあみろっ!!

よし!じゃあまずは電車結び……
雨降ってきた……ああ…PE(糸の種類)が手に………
ヘバリ付いて………もうっ!
フロロ(糸の種類)を先に……
輪を作って………
三回くらい巻いて……
そんで中…………あら?
引っ張ったら…………ほどける!ってなんでやねんっ!!
ああ!フロロが「じんじろ毛」みたいに………
かまわん!このまま………
ええい!!やりにくいったら!!
チョッキン!!となっ!………あれ?PEどこ行った??
あ…ここか………ってフロロはどこよっ!!??
ああ!もうっ!!……輪っかで……引っ張って……
こっちも……輪っかで……引っ張っ…ブチッ!! って!?

切れてどーすんだよぉっ!!
キレたいのはこっちじゃあああ!!!

……落ち着け!落ち着けばすぐ出来る!
大丈夫!池は逃げない!魚も逃げない!
釣果の差も大きいっ!!勝てるっ!!
……PE………良し!………フロロ…も………よし!
スナップ(仕掛けの一部)………あっ!!落とした!!
いいわ!捨ててやるわ!!新しいので………
??どこ?……どこに結べちゃってんの??
…引っ張っ……ブチッ!!





嗚呼ああああああぁぁぁぁぁぁぁッ!!




早朝からの釣行は確実にわたくしの体力と集中力を奪っておりました。ポンド(池)に戻ると直ぐにライントラブル(糸が絡まっちゃう事)に襲われたのです。普段であればなんて事はない程度の事でしたがここへきて強まる雨脚。ただでさえ失っている集中力をさらにすり減らすのでした。
池に移ってからはライントラブルでのタイムロスで未だ2匹のみ。トータルは41匹となりました。

インレット(水の流れ込むところ)に猟師のように竿を掲げている「パックン」(ビチョヌレのフローリングの犯人はズブヌレの釣り道具で安心しつつも面倒な仕事を増やしたと地団駄を踏む40歳)。釣り上げました。得意な池で本領発揮でしょうか。少なくなった「釣りキチ・三平」の時間を味わうかのごとき釣行でしょうか。
何となくその竿さばきにも哀愁を感じさせます。

近づいてその感想でも聞いてみましょう。

「さすが師匠。池はすごいや。」

「うん。こないだ拾ったスプーン(ルアーの種類)が当たった当たった!トラブル手間取ってたね…大丈夫?」

トラブルを気遣ってくれるとは。これも「三平師匠」としての最後の優しさか…。

「ええ。なんとか。で、どれほど上げたんです?」

終了まであと30分を切り、あたりも薄暗くなってきています。
「釣りキチ・三平」として、「三平師匠」としての最後の姿に敬意を表して、そしてはなむけにその釣果を聞こうではありませんか!



「43」


43……なかなかの数字……ええ!?

「いやあこのスプーン入れ食いで……」





ストリーム(渓流)へと猛ダッシュしキャスティング。今日一番釣れたポイントとルアーを一心不乱に投げ続けます。

「おいおい!待ってよぉ………」

「元・三平師匠」ではなく『現・三平師匠』が走ってきましたが構っている余裕などありません。取りあえず追いつこう…さらに暗くなった川にスプーンを投げ続けます。

一匹ゲット!トータル42匹。その差今一匹か……下流でキャスティングする三平師匠の背中がちらりと視界に入ります。ネットを左手に掲げるその姿は確実に「釣った魚を取り込む作業」に他なりません。

あと2匹か……あと2匹で並ぶのか………???


さらにもう1匹をゲット。あと1匹を上げなくては、敗戦が……………「釣りキチ・五平」が………決定してしまう……………。



「あのぉー!!……すんませんっ!!」

気がつくと背後に管理人さんが立っています。

「15分程で入り口閉めますから…お願いしますっ!」


移動して次に三平師匠にも声をかけて行きました。




こちらを向き終了のサインを送る防衛成功の「釣りキチ・三平」ホルダーの姿は涙か、日没の薄暗さか、とっても見えにくかったんだ……………。








《管理釣り場『NT』の結果》


パックン   45匹



わたくし   43匹


規定により
 


『釣りキチ 三平』・パックン

「釣りキチ 五平」・ぢゅんぢょヴィ