スパイダース | human being

スパイダース

「二、緊張」

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緊張はピークに達していた。
これから彼女に逢う。
命がけのアタックである。
彼女の棲む巣に行き、彼女にこの触肢に装填した「熱い息吹」を渡す事を分かってもらわなくてはならない。そして寄添って触肢を彼女の中に………。
激しく打つ鼓動を感じる。大人の男の証、スポイトの様な形に成長した触肢も熱く大きく脈を打って感じられた。


彼女の棲む巣の端に着いた。
彼女はその大きな身体を微動だにせずに巣の真ん中にたたずんでいた。
彼はすぐにでも飛んで行きたい衝動を押さえ、礼儀正しく巣の端をノックした。
電気の様な緊張の波が全身を貫く。しかし彼女は動かない。彼はさらに巣の端の糸を先程より少々強い力で弾いた。
少しだが彼女が動いた気がした。
彼は緊張しつつもその巣の端で自分をアピールする様に踊ってみせた。彼女が微笑んでくれるように。
しかし彼女に動く気配はない。
彼は恐らく彼女は自分の存在に気付き待っているのだと楽観的に判断した。何故なら自分と気付いていないのなら他の反応と行動に彼女はでると考えたのだ。
まんざらでもないなと彼は溜飲を下げるのだった。
装填した触肢に「迸った熱い息吹」の重みを感じつつ、彼は巣の糸を伝い彼女へと一歩一歩、いや八歩八歩近付いて行くのだった。

近付いて来る彼女の巨大な身体。綺麗だった。彼は感動を覚えつつ、目的の場所、装填された「熱い息吹」の最終到達点である彼女の母なる「生殖孔」を探し始めた…………その瞬間だった。

                                                  《つづく》


えぇ!?まだ《つづく》の!?と思っているのはあなただけじゃない(大汗)。





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