つりぼり十番勝負《カナダ編》⑤
完全に渇ききった身体には「マクドナルド・バリューセット」のドリンクのみで潤いを取り戻す事は出来ず、ニッコリ微笑む聖母(マリア)のような「フッキー」の微笑みの幻覚に誘われ、「スポーツ・ベジタブル」をも一気飲みです。
「釣りキチ三平師匠」こと『パックン』(「これこれ!!」と管理釣り場で出会った「釣りドル」の載った雑誌を見せ、「鼻でかいなあ・・・スケベだなあ・・・」と「鼻デカ=スケベ」という独自の持論を展開する40歳)といえば、「カナダ」からチラチラと見える若いピチピチの店員さんを目敏く見つけ、
「五平。俺、あの娘釣りたい。」
と正気の沙汰とは思えない台詞を口にするのでした。
付き合う思考能力も体力も強烈な日差しに奪われたわたくしは、取りあえず三平師匠に水分補給を促しまし
た。
軽々とバリューセットとハンバーガーを平らげた二人は、またまた暑いと分かっている池へと向かうのでした。
すると午前中には動いていなかった水車が回転しています。
水の流れはお魚を呼びます。
すぐさまそちらへ移動を開始しました。
それでも爆釣がすぐに訪れる訳もなく、厳しい戦いが続きます。
わたくしもあまりの釣果の低さに周りをキョロキョロしてしまう、集中力が完全に途切れた行動が出始めてしまいました。
今となってはただの好天気の夏の日ですが数時間前までは台風の到来を待つ悪天候。しかも明け方の地震。朝一から釣りをしていたのはわたくし達と今わたくしの対岸に陣取る「親子連れ」のみでした。
午後になり天候が良くなって釣人が徐々に増え始めましたが、何となくその親子連れには、
「お互い朝からやってますもんね!」
的なシンパシーを感じて優しいまなざしを送っていたものです。
……………………ついさっきまでなっ!
《つづく》
「釣りキチ五平」の優しい気持ちが変化したのは何故かっ!?彼の心に去来したものは…………こうご期待。
(それほどのもんか?)