マタギ
我が旧友の「フック船長」(ディズニーのキャラクター「フック船長」に酷似。一児の父。)
はわたくしに色々な事を教えてくれます。
以前にブログでもご紹介した通り、「サーフィン」 をわたくしに教えてくれたのですが、その「教え」は常に
「ワイルドネス」、妥協を一切与えてはくれないのです。
やはりその昔、一度も「スキー」をした事のないわたくしをスキー場へと連れて行ってくれた事が
ありました………。
「サーフィン」の時と同様にわたくしは彼に問いました。
「スキー・ウエアは……」
彼の答えは一貫しております。
「そんなもんねえよ。」
彼は続けます。
「Gパンで良いって。ようはコケなきゃいいんだから。」
しかしながらわたくしは真の初心者。
「生まれたての子羊」のようにブルブルと震え、何度も転ぶ事は必然です。
わたくしもそこは食い下がったのです。
すると彼は言いました。
「防水スプレー吹いとけ。」
何たる「ワイルドネス」。
言われるがままに防水スプレーを吹付けたGパンで初めてのスキーに繰出したのです。
到着してからも彼の「教え」は変わりません。
「あ?坂の下に板の先っぽ向けりゃあ滑れる。」
「あ?曲がる?『ガァー』と行って『ガッ!』とすりゃ曲がる。」
「こうすりゃ、平地を早く走れる。」
「あ?ストックなんてどうでもいい。」
わたくしの夢見た「私をスキーに連れてって」的な「enjoy!ski!!」からは掛け離れた数々の
彼の「教え」で、わたくしは確信したのです。
彼は「スポーツのスキー」ではなく「生活のスキー」を体得しているのだと……。
そう。
彼はとある山の上の出身なのです。
幼き頃、雪が降ると除雪された道を車で山頂近くまで送ってもらい、そこから実家へと道なき道、
「けもの道」を降りて行く……それが彼の冬の遊びだったんだそうです。
彼は確信を突く「教え」を言いきりました。
「ストックは藪を切り開く道具」
と………。
わたくしは彼に「スポーティー・スキー」ではなく『マタギのスキー』を教えくれたのでした。
それでも美しくはなくとも徐々に滑れるようになりました。
(当初の心配通り防水スプレー済みGパンをすり抜けた雪解け水で「マイ・パンティ」は「ぢゅん、ぢゅわ~」でしたが)
楽しくなって来た頃、わたくしはもう一回とリフト乗り場へと向います。
すると彼は最後の「教え」をわたくしに叫んだのです。
「バカッ!『ひと滑り、ワン・ビール』だろうがっ!」
リフトに乗り、ひと滑り。そして降りてきたらロッジで「ワン・ビール」………。
一度と例外なくそのサイクルを続けた結果、滑って転んだのか、酔って転んだのか全く分からない状態
になったのは言うまでもありません。
今でも車の中で脱いだ「びしょ濡れパンティ」の感触が忘れられないのです。
