この手の多くが日本でも紹介されていたLAヘアメタル／グラムメタル系全盛期、マイナーバンドならしょうがない、でもこのバンドはアトランティックからの発売、にも関わらず日本盤が出なかった。

D’MOLLS

シカゴ出身のビリー・マッカーシー(Dr)がLAでの活動を経て８４年にシカゴに戻って結成、再びLAに拠点を移しアトランティックと契約、８８年のデビューアルバム。

D’MOLLS

この絵を見たことある、騙し絵というかトリックアートみたいなジャンルでよく知られる、改めて調べてみたら「男と女の足」という有名な絵。作者は日本のグラフィックデザイナー福田繁雄氏、日本のエッシャーと称されるほどその世界で有名な人物。だから買ったんだと思う。

。。と言いたいところだが恐らく当時そんな知識ない、単にBURRNのレビューに載ってたから買ったに過ぎない。それでもこのジャケが目を引いたことは確か。

そんなおしゃれで有名な絵を使ってるんだから洗練されたバンドを期待してしまう、でも当時よくいた単なるヘア／グラムメタルバンド、POISONとかPRETTY BOY FLOYD、WARRANTとかメタル要素の限りなく薄いポップで少々女々しいタイプ。女の子ファンがいっぱいいて硬派なメタル者にはポーザーとして最も嫌われるような。

モトリーから毒気やワイルドさを抜いた感じ、"Rally Baby" とか "Smokin' In The Boys Room" が始まったのかと思った。

曲もつまらんしスリルも皆無、正直退屈、軽薄すぎて到底何度も聴きたいと思えない。前回のTEEZE / ROUGHHOUSEのがまだいい。

それでもさすがメジャーバンドと思えるほど質は高いし演奏力も問題ない、少なくとも一流、日本でも知られる同系統バンドと比べて何ら劣るところがない。中身のなさと薄っぺらさはピカイチ。

Gのスコット・プリーストは元DIAMOND REXX。

アトランティックからもう１枚「WARPED」発表後解散。

創設メンバーであるビリーがLAで活動していた時代にCC・デヴィルと共作した曲 ”Talk Dirty To Me” を含む後にPOISONで成功する曲の著作権を争っていた、などという話もあった。POISON側が権利分をビリーに支払うことで和解、あるいは著作権侵害の期限が過ぎているとのPOISON側に有利な判決が下された、とも書かれている。

Voのデジ・レックスを中心に２０１８年、D’MOLLS 777として再結成。Gのスコットはこちらも再結成されたDIAMOND REXXで活動中。

"All I Want"

"Rally Baby"

"Supersonic"

"777"