震災の年...9年前の今日
僕の父が死んだ
冷たい雨が降る
今日とは真反対の
新緑が風に揺れる
青と緑に包まれた
静かな静かな朝だった
そんな風に鮮明に
色で思い出す
幼きころの記憶...
コピー用紙と
挽きたてのモカ豆と
煙草のチェリー
それぞれを買いに行くと
お小遣いをくれた
僕はいつも喜んで行っていた
でも本当は小遣いが
欲しかった訳じゃなかった
いつも書斎や仕事場に
籠って勉強ばかりしている
父の喜んでる顔が見たかっただけだ
そんなことは勿論言えず
いつも小遣いが
欲しいように振るまった
小さ過ぎる僕にはコピー用紙は
重すぎて自転車で
僕はきっと親不孝者だ
新緑が風に揺れる
青と緑に包まれた
静かな静かな朝だった
そんな風に鮮明に
色で思い出す
幼きころの記憶...
コピー用紙と
挽きたてのモカ豆と
煙草のチェリー
それぞれを買いに行くと
お小遣いをくれた
僕はいつも喜んで行っていた
でも本当は小遣いが
欲しかった訳じゃなかった
いつも書斎や仕事場に
籠って勉強ばかりしている
父の喜んでる顔が見たかっただけだ
そんなことは勿論言えず
いつも小遣いが
欲しいように振るまった
小さ過ぎる僕にはコピー用紙は
重すぎて自転車で
何度も何度も転んだ
傷だらけで危ないから
やめろと言われ続けたけど
やめなかった
行きたかったんだ
ただただ、行きたかったんだ
勉強している横顔ばかりの
僕の記憶の中で
父は時々
今も笑っている
深い赤い色と純白をみると
あの優しい笑顔を
鮮やかな青と緑をみると
眠りについた顔を
思い出す
もっと話せば良かった...
傷だらけで危ないから
やめろと言われ続けたけど
やめなかった
行きたかったんだ
ただただ、行きたかったんだ
勉強している横顔ばかりの
僕の記憶の中で
父は時々
今も笑っている
深い赤い色と純白をみると
あの優しい笑顔を
鮮やかな青と緑をみると
眠りについた顔を
思い出す
もっと話せば良かった...
僕はきっと親不孝者だ